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LINEいじめ監視アプリ 市が導入のワケ

2016年4月8日 20:40
LINEいじめ監視アプリ 市が導入のワケ

 インターネットを中心に話題となった出来事の中から“もっと”知りたいニュースを取り上げる「news every.」鈴江奈々キャスターの「MOTTO」。8日は「LINEいじめ“監視アプリ”導入」。

 LINE上で、いじめがおきていないかなどを親が監視するアプリを、千葉県柏市が保護者に提供するということでネット上でも話題となった。LINEいじめの監視アプリを自治体が導入するとはどういうことなのか。


■増加する“LINEいじめ”
 無料通信アプリ“LINE”の利用率は、小学校5・6年生で約37%、中学生で59%、高校生では95%にも及んでいる。一方で、“全国webカウンセリング協議会”によるとLINEいじめなどの相談件数は年々増加し、2014年は2813件。3年で約80倍も増えている。LINEいじめなどを防ぐにはどうしたらいいのか。


■ネットでも話題に
 7日、千葉県柏市の中学校では入学式に出席した保護者に、子供のLINEのやりとりを親が監視するアプリを提供するサービスを始めたという内容の資料を配っていた。LINEいじめなどを防ぐため柏市が打ち出した新たなサービスに、ネット上では「親は安心」「なんでもかんでも親が監視するってどうなの?」「子供のプライバシー無視かよ」など、さまざまな意見が飛び交った。


■アプリの仕組みは
 では、子どものLINEいじめをどうやってチェックするのだろうか。LINEチェックアプリ“Filii”(フィリー)を開発したエースチャイルドを訪ねた。CEOの西谷さんによるとその仕組みは、友達から子供に送られてきたLINEの内容でいじめなどのトラブルにつながる言葉を抽出して、親に通知するというもの。親に送られるのは警告対象となる単語とやりとりした相手だ。警告されるのは“悪口”や“薬物”、“売春”などに関する約2万語が対象。アプリの使用は子供の同意が必要だ。


■親のチェックで早期発見
 アプリの導入について、柏市の中学生とその保護者たちは賛否両論。柏市の教育委員会は、教師だけでなく親の目も入れていじめを早期発見していきたいということだ。


■ネットトラブル 高校生は50%以上
 このアプリは誰でも有料で登録でき、使うことが可能ということだ。警告の対象になっている約2万語の中には、いじめ以外にも児童ポルノ、援助交際、誘拐など様々なネットトラブルに対応しているという。内閣府によると、ネット上のトラブルに巻き込まれたことがある生徒は、中学生で31.9%。高校生では53%にも及んでいる。

 ネットトラブルはますます深刻になっている一方で、SNSの普及によって情報伝達や共有はますます進んでいる。子どもたちの活動を活発化させる面もあるので、良い面をいかす形で指導することが大切だ。

 柏市の教育現場では、大人が子供のネットの世界を見守る1つのツールとしてアプリを試験的に導入したが、今後はその効果を見ながら進めていくということだ。

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