乳がん早期発見、年齢別のポイントとは?
インターネットを中心に話題となった出来事の中から“もっと”知りたいニュースを取り上げる「news every.」鈴江奈々キャスターの「MOTTO」。今回のテーマは「乳がん…早期発見するには」。
9日、小林麻央さん(33)が、進行性の乳がんで闘病していることがわかった。このニュースを受け、インターネットでは「乳がん」に関するツイート数が急上昇するとともに、「ニュースみて明日乳がん検診行くことにした」「検診の予約しておこうかな」「検診大事だよね」という声などが聞かれた。
乳がんを早期発見するために、何ができるのだろうか。また、乳がん検診から遠のいてしまいがちな妊娠・授乳中には、どんなことに気をつければいいのだろうか。
■乳がん検診の基本
乳がんの専門医・よしもとブレストクリニックの吉本賢隆院長に話を聞いた。乳がん検診の主な方法は3つあるという。
・マンモグラフィー
・超音波検査
・触診
実は厚労省のガイドラインで推奨しているのは、マンモグラフィーの検診。ただ、検診の有効性が確認されている「40歳以上」が対象で、「2年に1回」の検診をすすめている。確かに、データで見てみると、乳がんの患者は40歳以上が多いことがわかる。
■自分でできる触診の有効性
しかし、一方で、20代から30代後半にかけて急激に増えている現状もある。では、40歳未満の女性は、どんな検診が考えられるのだろうか。
吉本院長「マンモグラフィー検診があるが、若い人は、がんがあるかわかりにくいと。超音波検診というのが非常に有力な検査方法」
20代や30代も異常を感じたり、心配な場合は、超音波検査を受けることも選択肢だとしている。そして、忘れてはいけないのがこまめに自分で触診することだという。
吉本院長「私がすすめているのは、お風呂に入って体を洗うときに、胸は手で洗うようにしてもらいたい。石けんをつけて“右手で左の乳”を、“左手で右の乳”を洗うという感じが良い」「(異常のサインは)何か塊ですね。いつもと違う固いもの。固いしこりがないか。石けんをつけた方がよくわかると思う」
■妊娠・授乳中の“空白期間”に注意
しかし、乳がん検診について女性からはこんな声が聞こえてくる。
「授乳中だからいつもとは、胸の具合も違うだろうし、結果がはっきりしないのかなと思っています(30代)」「とてもじゃないですけど、授乳中は自分のことは後回しなので、何しろ子どものことだという時期なので検診を自分自身も行かなかったし」「妊娠中も入れると3,4年は空いてしまう(40代)」
妊娠中、授乳中の期間、乳がん検診から遠のいてしまうという。麻央さんの場合も、長男の勸玄くんを出産したのが2013年3月。乳がんの検診を受け発覚したのは、その1年7か月後の2014年10月だった。この出産をめぐる検診の空白期間については―
吉本院長「妊娠中であっても超音波検診である程度のことはわかるので積極的に受けてもらいたい」
妊娠・授乳中でも乳がんの心配がある場合、超音波検査を受け、検診をしない期間があまり長期間にならないようにすることが大切だということだ。