福島第一原発事故に伴い南相馬市に出されていた避難指示が１２日、大部分で解除された。

　避難指示が解除されたのは南相馬市小高区と原町区の一部。国が住宅の除染などを進め、生活環境が整ったとして１２日午前０時に帰還困難区域を除く地域で避難指示を解除した。

　解除の対象は、約３４００世帯・１万人あまり（７月１日現在）で、これまでの避難指示解除の中で最も規模の大きいもの。

　１２日は、原発事故後、運転を見合わせていたＪＲ常磐線の原ノ町駅と小高駅の区間も運転を再開した。

　また、小高駅前で開かれた式典では、出席者が街の復興を誓った。

　南相馬市・桜井勝延市長「本日ここから新たなスタートを切ることをみなさんに宣言します。心をひとつにして前に向かって参りましょう」

　事前の準備宿泊は対象住民の約２割にとどまっていて、今後は、長期避難による人口減少への対策や生活インフラの整備などが課題となる。