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大飯原発地震想定“過小評価”受け入れない

2016年7月19日 20:29

 福井県にある大飯原発で想定される地震の揺れについて、以前、評価に関わった島崎邦彦元委員が「過小評価だった」と主張している問題で、原子力規制委員会の田中委員長は19日、島崎元委員に対し評価を見直す考えがないことを直接伝えた。

 関西電力の大飯原発で想定される地震の揺れを巡っては、先月、島崎元委員が、現在、審査で使用している計算のやり方では「過小に評価されている」と指摘していたが、規制委員会は先週、別の計算式で再計算した結果、「問題はない」と結論づけていた。

 19日の面会で島崎元委員は、規制委員会の再計算は不十分であり、適切な計算式で再計算すれば大飯原発で想定すべき地震の揺れはかなり大きくなると主張した。しかし、田中委員長は、島崎委員の考え方は学会などで確立されておらず、受け入れられないとした。

 原子力規制委員会は島崎元委員の提案について、20日の定例会で議論するが、改めて再計算しない方針を決定する見通し。