徳島県小松島市の議会事務局が、政務活動費の収支報告書の閲覧を申請した団体の名前や代表者名を、全ての市議会議員にメールで伝えていたことがわかった。

　小松島市議会事務局によると、今年６月３日、市民団体が２０１１年度から２０１５年度までの市議会議員全員の政務活動費の収支報告書を閲覧するために議会事務局に申請した際、職員が議員１７人全員に対し、閲覧の申請があったことを伝えるメールを一斉送信した。その中に、申請した団体名と代表者名を載せていた。

　小松島市議会の基本条例では、政務活動費の情報公開について、請求者から求められた場合、議員は活動や支出状況について説明することが義務付けられている。

　しかし、今回は説明を求められていないにもかかわらず、閲覧申請があった時点で、名前を記したメールを議員全員に送信したという。

　小松島市議会・吉岡忠則事務局長「個人情報の部分に関して、入れるべきではなかった。適切でない対応だった。今後は個人情報保護の観点から、慎重な検討を重ねながら、市民の信頼回復に取り組みたい」

　小松島市議会・吉岡忠則事務局長は、申請者の名前を議員に伝えるタイミングが早すぎたとした上で、閲覧請求をしづらくさせる恐れがあったと謝罪した。