伊豆大島で噴火に備え訓練 課題検証へ
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噴火による全島避難から30年の21日、伊豆大島では島の全域に避難指示が出たという想定で訓練が行われた。
訓練は三原山が噴火して島の全域に避難指示が出たという想定で始まり、実際に船を使って島外に避難する訓練などが行われた。
伊豆大島では30年前のきょうの噴火で溶岩流が居住地域に迫る中、約1万人の住民が路線バスや大型船で一晩で島から避難した。しかし人口の減少などで大型船や路線バスは少なくなっている。
大島バス・三田一徳所長「うちの方の車は(当時の)半分に減ってしまって、全部の車を使っても(島民の避難に)かなり時間がかかるんじゃないか」
その一方で次の噴火が近づいていると指摘する専門家もいる。
東京大学地震研究所・森田裕一教授「地下ではマグマが深いところから浅いところに上がってきてどんどんたまっているということが起こっていることが地殻変動の観測で分かっています。着々と次の噴火にむけて準備をしている段階だと思います」
21日の訓練で大島町は、自家用車を使った避難も認めた。町では訓練の課題を検証して、年度内にも新たな避難マニュアルを完成させることにしている。