家事代行 掃除だけじゃない!低価格も続々
もうすぐ大掃除の季節。年末は忙しくて猫の手も借りたいくらいだが、そんなときに“家事代行サービス”を利用してみたいと思ったことのある方も多いのではないだろうか?最近の家事代行サービスは掃除だけではなく、様々なサービスを行っている。
■利用率は3%
パナソニックが手掛けるサービス“プロイエ”では利用客に対し、「まずは何でも相談して下さい」と呼びかけているという。ダイニングテーブルを低くして欲しいということで、脚の部分をカットすることも。さらには、初詣のお札を飾る棚が欲しいと依頼され、神棚を作って設置したことまであるそうだ。
しかし、経済産業省の調査によると、東京や大阪に住む女性のうち、実際に家事代行サービスを利用したことがある人はわずか3%。利用したことがないと回答した人に理由を聞いたところ、価格が高いことの他、他人を家に入れる抵抗感やセキュリティーへの不安などを挙げている。
■実際に家事代行を頼むと?そのお値段
家事代行サービスがいくらだったら利用するか聞いたところ、3000円~5000円未満が最も多かったということだ。
リクルートワークス研究所によると、2013年時点で東京だと1時間あたり3500円~5000円だというが、実は、1回2時間以上から利用可能な企業が多いので、1回あたり7000円~1万円になる。
つまり、1回に払ってもよいと答えた人の多かった額の約2倍の金額が実際にはかかる。
■コスト削減で低価格実現
そんな中、低価格で家事代行を提供する新しいサービスが続々と登場している。
関東や関西でサービスを展開している家事代行サービス会社“カジー”では、ITを活用して利用客とスタッフの希望時間を効率的に一致させることで、無駄なコストを削減。1回あたり2時間だと4380円~(税抜、交通費別途700円)という低価格を実現したという。
現在、利用者が約1万人いるということだが、実際にサービスを利用している3人の子どもを持つ40代の女性に感想を聞いた。
「この値段を払ってこの結果だったらもっと頼もうって思うし、一番いいのは子どもとゆっくり時間を過ごせることはいいですね」
さらに、家事代行の依頼をしてから最短3時間で駆けつけてくれるサービスもあるという。
他にも、インテリジェンスという会社が手掛ける“ショコラ”という、会社の福利厚生に特化したサービスもある。企業も費用を補助する形で1回あたり2時間で5000円とのこと。
こちらも「利用しようかな」と感じられる価格に近づいてきている。現在、約20社が、福利厚生の1つとしてこのサービスを活用しているということだ。
■サービス利用への不安…払拭は?
東京大学の水流聡子特任教授によると、利用者の抵抗感や不安感を取り除くためには「業界全体としても企業としてもサービスの質を担保すること」だという。
それだけに、企業もサービスの質を担保するために実習訓練を行ったり、仮に「物が壊れた」などのトラブルがあっても、会社が補償対応するなどして安心して利用できるように努めているという。
■笑顔で過ごすために
気持ちよく新年を迎えるための大掃除で疲れ果て、家族に八つ当たり…ということになっては元も子もない。値段の問題などあるが、目的にあった業者を丁寧に選んで、時には人の手を借りることも笑顔で過ごすコツかもしれない。