なぜタクシー会社が?意外なサービスのワケ
インターネット上で話題の出来事を日テレNEWS24・デジタル編集チームが取材する「Hot Word」。19日のテーマは「ペットタクシー」。
10月16日、「ペットタクシー」という言葉を含んだツイートが大きく伸びました。
「ペットタクシー」は、神奈川県横浜市を中心に営業しているタクシー会社「三和交通」が今月1日から始めたサービスです。飼い犬や飼い猫などペットと一緒にタクシーに乗ることができる「ペット専用サービス」で、ペットの急病が発生した時、定期的に動物病院を使う時などの利用を想定しているということです。
元々、タクシーはケージに入れるなどすればペットも乗せられないわけではなかったのですが、三和交通では「ペットも一緒に乗れますか?」という問い合わせが多かったそうです。ならば「宣言してしまおう」ということで、このペットタクシーのサービスを始めたと言うことです。
また、今年5月に盲導犬がタクシー乗車を拒否されるというニュースがあり、この時のクレームが間違えて三和交通に入ったこともサービスを始めるキッカケの一つだったそうです。
実は、この三和交通は「ペットタクシー」のサービス以外にもユニークなサービスを次々と打ち出しているんです。
「タートルタクシー」
「陣痛119番」
「車内販売」
「タクシーで行く心霊スポット巡礼ツアー」
「タクシー流鏑馬(やぶさめ)」
「裏ヨコハマ探索ツアー」
「Valentine’s Taxi」
「Sanwa Claus Taxi」
■タートルタクシー
タートル、亀のようにゆっくりという意味で、「そんなに急いでいないのでスピードを落としてほしい」とき、後部座席にある「ゆっくりボタン」を押すと速度を落として走ってくれます。
■タクシーで行く心霊スポット巡礼ツアー
横浜周辺のトンネルや工場、廃虚など雰囲気があるスポットをタクシーで案内してくれます。
■タクシー流鏑馬
これは会場を借りて専用のコースを作り、タクシーの後部座席に乗った客が、タクシーの窓から9か所の的に向かってスポンジの矢を放ち、得点を競うというイベントです。子供たちに人気でした。
■裏ヨコハマ探索ツアー
横浜の“裏”名所を巡るディープな観光ツアーですが、ディープすぎて、ここでは内容が言えません。
■Valentine’s Taxi
2月14日のバレンタインデーに女性乗務員のタクシーに乗車するとチョコレートをプレゼント。チョコが無くなると「150%の笑顔」を届けてくれるそうです。
■Sanwa Claus Taxi
12月24日のクリスマスイブに、サンタクロースに扮(ふん)した乗務員が事前に申し込んだ客の家を訪ね、プレゼントを贈るというタクシー。有料です。(4450円)
■社長に聞きました
なぜ、タクシー会社がこうしたイベントやサービスを
行っているのでしょうか。三和交通の吉川永一社長に話を聞きました。キッカケは「会社に若い人材を獲得するため」なんだそうです。
全国タクシーの乗務員の平均年齢は男性で59歳と高齢化が進んでいます。なかなか若い人材が入ってこないそうです。そこで、若い人たちに三和交通を知ってもらいたいという思いから、話題になるようなユニークな企画を打ち出しているそうです。その効果もあり、新卒で三和交通に入った社員も増えているそうです。
また、横浜中心の三和交通の営業エリアは、お客さんの半分が電話などによる配車が多く、こうしたサービスを通して、「選ばれるタクシー会社」になることを目指しているそうです。
最後に、「次に企画しているイベント」を吉川社長に聞きました。それは「3億円事件ツアー」。未解決事件として知られる3億円事件の現場を案内するツアーで11月か12月頃の開催を予定していますが、詳しい内容はまだ秘密ということでした。