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精神障害による労災認定、5年連続増加 過労死白書

2024年10月11日 10:14
精神障害による労災認定、5年連続増加 過労死白書

政府は11日、2024年度の過労死白書を閣議決定しました。精神障害によって労災認定された人は、5年連続で増加しました。

白書によりますと、2023年度に、過労による精神障害などで労災認定された人は883人と前の年より173人増え、5年連続の増加となりました。脳・心臓疾患による労災認定は、4年ぶりに200件を超え、216件となりました。

その反面、過労死認定の基準とされる、週に60時間以上働く労働者の割合は、8.4パーセントで、前の年より0.5ポイント減少しました。業種別でみると、運輸業・郵便業の割合がもっとも高く、18.5パーセントにのぼりました。

また、2022年の年次有給休暇の取得率は、62.1パーセントで、8年連続の増加となりました。

厚生労働省は、有給取得率などの変化について働き方改革の取り組みが進んだ効果が出ているとしたうえで、労災認定が増加していることについては、「精神障害による労災認定が連続して増加している。長時間労働対策に加えてハラスメント防止対策などを進めていく必要がある」としています。