東京の千代田区長選挙は、小池都知事が支援した無所属で現職の石川雅己さんが当選。石川さんの勝因と今後の都政に与える影響について、都庁担当の久野村記者が報告する。

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　区長選としてはかつてないほど注目された今回の選挙。石川さんは、小池知事の全面的な支援を受けるとともに、現職の強みを生かし圧勝した。小池知事にとっては都議選に向けてはずみがついた形だ。

　東京都議会の千代田選挙区の定数は１。小池知事が対決姿勢を示す都議会自民党の重鎮・内田茂議員の地元で、７月の都議選では、重要選挙区の１つとなる。

　小池知事は、自らの支持勢力から候補者を擁立する考えを示しているため、今回の選挙はその前哨戦でもあり、どれだけ差をつけて勝つかが勝負だったとも言える。

　また、公明党や民進党も小池知事に協力姿勢を示すなど夏の選挙を前に都議会の構図は変わりつつある。

　一方、自民党内には危機感が広がっている。自民党の都連幹部は「小池知事側が勢いづくのは仕方がない」と述べ、７月の都議選への影響は避けられないとの見方を示した。

　また、東京都選出の自民党の国会議員は、「都議選惨敗への流れができれば、国政への影響も大きい」と述べ、警戒感を強めている。

　前哨戦の圧勝は小池知事に勢いをつけた。ただ、都議選の争点は分かりにくいという有権者の声もあり、小池知事はこうした声に明確に答えていく必要がある。