介護事業所の経営実態、厳しく 厚労省調査
介護サービスを提供する事業所の経営が、厳しくなっていることが厚生労働省の調査で分かった。
厚労省は、介護サービスの対価として、保険料や税金などから各事業所に支払われる「介護報酬」について、来年4月に見直す予定。
この判断の材料にするため、厚労省が、全国約1万5000か所の介護事業所の経営実態を調べたところ、昨年度の利益率は平均3.3%だった。前回調査の2013年度の利益率は7.8%で、経営が厳しくなっている傾向がわかった。
2015年度に介護報酬が下がり、事業所の収入が減ったことと介護職員の給与アップが経営悪化の要因とみられる。
介護報酬について財務省は、介護事業所の利益率が中小企業より高いことなどから、「次の改定でも引き下げるべき」と提案しているが、介護事業所は引き下げに反対している。