元通訳・水原氏も…“ギャンブル依存症”の怖さ ハマる・ぬけられない理由とは
ドジャース・大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏による“違法賭博”疑惑。水原氏も語っていたという“ギャンブル依存症”――その怖さとは、どんなところにあるのでしょうか。
水原一平氏(※米・スポーツ専門メディア「ESPN」による)
「ギャンブル依存症である自分がすべて悪い」
開幕戦が終わった20日夜、クラブハウスで選手たちを前に、水原一平氏はこう告白したといいます。
その負債は少なくとも450万ドル、日本円で6億8000万円にのぼるといいます。水原氏の負債は、どうしてここまで膨れあがってしまったのか。
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依存症の当事者などを支援する団体の代表で、自身も依存症だった田中紀子さんは、“ギャンブル依存症”について、次のように話しています。
ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表
「家族も苦しめているとか、友人たちにも迷惑をかけているっていうことは、重々自覚してるんですよ。そんな自分を責めてもいるんです。でも、その“やめる”という行動をコントロールし続けることができない。やめ続けることができなくなってしまっている病気なんです」
今回、水原氏がしたとされるのは、バスケやサッカーの試合などへの“違法なスポーツ賭博”です。“スポーツ賭博”は他のギャンブルと比べても、特にリスクが高いといいます。
ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表
「そもそもスポーツを観戦することっていうのが、私たち興奮するじゃないですか。そこにさらにギャンブルの興奮状態っていうのが乗っかってくるので、もう…(興奮が)倍になるというよりも、二乗三乗になっていく感覚なんですね。非常に危険なギャンブルだと思ってます」
また、賭けをするタイミングが試合中に何度も訪れることや、世界中で行われている試合に24時間365日、賭けるきっかけがある点も、抜け出せなくなる理由だといいます。
実際、水原氏は、アメリカのスポーツ専門メディアESPNの取材に対し、その“強い依存性”を告白していました。
水原一平氏(※米・スポーツ専門メディア「ESPN」による)
「自分で穴を掘ってしまい、その穴はどんどん大きくなり、そこから抜け出すためには、もっと大きな賭けをしなければならず、負け続けてしまった。雪だるま式に」
田中さん自身も、同じような体験をしたといいます。
ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表
「こんなに借金だらけになってしまったんだから、この借金を返せるぐらい大穴を当てるしかないという、ギャンブルの負けはギャンブルで返すしかないというふうに思い込んでいたというか、その強迫観念にとりつかれていましたね」
ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子代表
「子どもたちが幼稚園の時だったんですけど、公立の幼稚園だったので、月謝が6000円だった。2人子どもがいて、1万2000円。それを滞納し続けて。でも、1回ギャンブルに行くと、末期症状だったので、1日で200万ぐらいかけていたんです」