阪神・淡路大震災から23年 鎮魂の祈り
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6434人が犠牲になった阪神・淡路大震災から17日で23年。地震が起きた時刻、午前5時46分を迎えた兵庫県神戸市の追悼会場から読売テレビ・河中可志子記者が伝える。
雨が降りしきる神戸市の追悼会場では、人々が約7000本の竹灯篭(どうろう)を前に、それぞれがたどった23年を思い起こしながら、深い祈りをささげている。地震発生時刻の午前5時46分。会場は鎮魂の祈りに包まれた。
家屋が全壊した男性(70)「親族も震災で亡くなりましたし…5時46分は絶対忘れることはできません。私は死ぬ直前までいきましたから」
1歳の孫を亡くした女性(73)「早かったですね。生きてたら24歳、もしかしたら男の子やから結婚してたかもね。これからも忘れないように、毎年、元気でいる限りは参らせていただきます」
今年、竹灯篭で描かれたのは、応募が最も多かった『伝』えるという文字。高齢化が進み、震災を直接経験した人が減っていく中、今、記憶を伝えていかなければという思いを、取材していて強く感じる。今年は、この追悼の集いを運営する団体が初めて公募されるなど、若い世代にどう教訓を伝えていくのか、模索が続いている。