あれから23年…兵庫県各地で追悼の催し
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6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災から17日で23年。兵庫県の各地で追悼の催しが行われている。
神戸市の追悼会場では、未明から雨が降り続く中、祈りをささげる人の姿が途絶えることはない。23年がたった今年、竹灯篭(どうろう)で描かれたのは『伝』えるという文字。震災の記憶、そして教訓を伝えていくという多くの人の強い気持ちが込められている。
地震の発生した時刻、午前5時46分に黙とうがささげられ、神戸は深い祈りに包まれた。
母親が行方不明の女性(54)「母親は遺体も見つかっていないのでお墓もないし、ここがお墓代わり。銘板がお墓だと思って毎年来ているので、きょうも来たよという気持ちで」
6434人の尊い命に思いをはせ、兵庫県内の各地で祈りがささげられている。震災を経験していない神戸市民の割合は4割を超え、さらなる風化が懸念される。
こうした中、今年の『1.17のつどい』には、初めて参加したという大学生もいた。このグループは、自分たちと同じ世代にも震災について知ってもらいたいと、震災を経験した方1人1人から当時の体験を丁寧に尋ねていた。こうした努力を積み重ねて、震災の教訓は語り継がれていく。