“放射線基準”妥当か?放射線審議会が検証
福島第一原発の後に、国が定めた様々な放射線に関する基準について、今も妥当といえるのかの検証が、国の放射線審議会で2日から始まった。
放射線審議会で検証が始まったのは、飲料水や牛乳などの食品に出荷制限をかける場合の食品に含まれる放射性物質の濃度、除染によって長期的に目指す空間線量率など、福島第一原発事故の後に定められた21項目の放射線に関する基準。
例えば、年間での追加の被ばく量を1ミリシーベルトに抑えるために、国は除染作業の長期目標を、空間線量率で0.23マイクロシーベルトとしてきた。
しかし、最近の調査では、ここまで線量率が下がらなくとも年間1ミリシーベルトには達しない新たなデータが得られたという。
こうした基準が除染作業の進展など復興のハードルになっているという指摘もあり、放射線審議会は今後、新たな科学的知見の有無も精査し、各基準について妥当性の検討を進めてく予定。