テンション高い医師 被災地通い続けて7年
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福島第一原発事故によって避難指示が出ていた福島県南相馬市小高区。この地区に神奈川県茅ヶ崎市から、毎週5時間かけて通う中尾誠利医師。
中尾医師は南相馬市内の3つの病院で外科から内科まであらゆる患者さんを診ている。
中尾医師「私も最近、糖尿病が悪化しててヤバイんだ(笑)」
テンションが高い中尾医師の被災地支援に密着した。
毎週、神奈川県茅ヶ崎市から約5時間かけて出張している。密着を始めて気になったのがボロボロのかばんだ。
中尾医師「全部、自分で縫っています。もったいないから(笑)。一応、外科出身ですから(笑)」
さらに気になるのが身につけている人形。
中尾医師「これは常総の水害の時に病院でいただいたものです」
ほかにも熊本地震の際も現地に入った。
まず、向かったのはお土産などを売るお店。購入したのは地元の人たちが作った250円の小物。
お土産店の女性「いつも先生が買ってくれるんですよ(笑)」
中尾医師「変な話だけど、高いものは買ってねえべな(笑)」
お次は、日課だというカレー屋さん。
中尾医師「このカレーがおいしい。これ食ってると幸せな気分になる」
幸せそうにカレーを堪能する中尾医師。
その後も、仮設商店などで買い物をしていく。そこにはある思いがあった。
中尾医師「みんなに助けてもらっているんです。医者って診療しますよね。その時、人間そのものを診るためには、この地域性を見ないと分からないじゃないですか。みんなに地域のことを教えてもらっているんです。ありがたい話ですよ」
ささやかな買い物はその恩返しだという。中尾医師が被災地、福島に通い始めて7年になる。自身の願いをこう語る。
中尾医師「小高区は最初、無人になると言われていました。それが今、2000人くらい帰ってきたので、戻れる人は戻ってもらって一緒にがんばろうと」
【the SOCIAL viewより】