ペットたちの命の現場 夜間救急動物病院
獣医師として、ペットの救急医療を専門にしている中村篤史氏が院長を務める夜間救急動物医療センターでは、毎日多くのペットが診察を受けている。その様子に密着した。
明け方近く、犬と猫のための夜間救急動物病院に1匹の猫が運ばれてきた。
飼い主「なんでか全然わからなくて。急だったから」
飼い主は、猫が足を引きずって歩く様子が心配になり、インターネットでこの病院を見つけたという。診断結果は“熱中症”だった。命には別条はないと告げられ、飼い主は一安心。点滴をし、体を冷やして治療すると、2時間ほどで回復した。
この病院は、夜間でも救急医療が受けられるように、地域の動物病院が資金を出して運営している。午後8時~明け方の6時までが診療時間。1日平均10~15件の診察依頼があるという。ここに運ばれてくる時は緊急のケースが多く、検査や診察も同時に数人がかりで行われる。
食欲がなく、おう吐してしまったという犬の診療の最中、呼吸が苦しそうな猫が運ばれてきた。一度に何匹も診察することもあるそうだが、ここでは医師と看護師それぞれ3~4人が常時勤務しており、超音波検査や血液検査、レントゲン検査、時には手術など本格的な医療を受けられる。
ICUに設置されている特殊なガラス製のケージは、酸素濃度を調節することができる。ここでは、それぞれの症状で看護計画が決められ、スタッフが常に見守り続けている。
【the SOCIAL viewより】