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強豪サッカー部員が“顔出し”謝罪動画……秀岳館高の暴行問題、監督が撮影に関与 「損害賠償請求になるだろ?」脅し文句も

2022年5月6日 9:09
強豪サッカー部員が“顔出し”謝罪動画……秀岳館高の暴行問題、監督が撮影に関与 「損害賠償請求になるだろ?」脅し文句も

熊本の秀岳館高校サッカー部でコーチが部員に暴行を加えた問題で、被害者を含む部員がSNSに謝罪動画を上げました。当初は部員が自主的に投稿したとされていましたが、監督が脅すような発言をした上で、撮影に立ち会っていたことが分かりました。

熊本県の秀岳館高校サッカー部の監督らが5日、謝罪会見で頭を下げました。

段原一詞監督
「サッカー部スタッフの暴力行為、そしてその後の私の不適切な言動・対応を心より深くお詫びを申し上げます。申し訳ありませんでした」

4月20日、強豪として知られる秀岳館高校サッカー部の寮で、30代の男性コーチが3年生の男性部員に対し、殴る蹴るの暴行を加えました。暴行の動画がSNSなどで広がり、警察が捜査を開始。4月25日付で、コーチは暴行の疑いで書類送検されました。

しかし、暴行が発覚してから2日後、公式SNSには謝罪動画が投稿されていました(その後削除)。

「今回の件で動画を撮り、切り取ってSNSに拡散したのは俺たちです。たくさんの人に迷惑をかけてしまい、申し訳ありませんでした」

暴行の被害者を含む部員が顔を出し、名乗った上で、騒動について謝罪しました。

当初は「部員が自主的に投稿した」とされていました。ただ、投稿された日の朝に録音されたとみられる監督の音声を聞くと、実際は違ったようです。

「完全な被害者は多分俺だけ」「ほんと謝って済むような問題じゃない」「損害賠償請求とかってな、いう話になるだろ?」と、部員を脅すような発言がありました。

さらに、この謝罪動画の撮影に、監督が立ち会っていたことが明らかになりました。

白井勇教頭は5日の会見で「(生徒は監督から)悪いことをしているんじゃないから、マスク外して名前も言った方がいいという風に言われた」と説明しました。

会見では段原監督への質問が相次ぎました。

――顔を出した方がいいと発言した真意は?

段原監督
「話し合いの中でそうなりました」

――なぜ自分が関与したことを隠したのか?

段原監督
「(生徒を)尊重してきたということが全てで、隠したわけではありません」

学校が行ったアンケート結果によると、コーチなど職員から部員への暴力は25件。部員同士でも13件あり、合わせて8人がけがをしたと報告されています。


(5月5日『news zero』より)