「後悔の気持ちでいっぱいです」 市川猿之助被告の初公判 両親への自殺ほう助の罪、起訴内容を認める
両親に対する自殺ほう助の罪に問われている歌舞伎俳優の市川猿之助被告の初公判で、猿之助被告は起訴内容を認め、「今は申し訳ないことをしたと、後悔の気持ちでいっぱいです」と述べました。
歌舞伎俳優の市川猿之助こと喜熨斗孝彦被告は今年5月、東京・目黒区の自宅で母親の延子さんと父親の市川段四郎さんの自殺を手助けした罪に問われています。20日の初公判で、猿之助被告は起訴内容を認めました。
被告人質問では、週刊誌に自身についての記事が出ることを知り、「(記事が世間に)信じ込まれ、事実として定着し、人が歌舞伎界から離れていき、歌舞伎界が立ちゆかなくなる」と思い、自殺を決意したことを両親に伝えると、「あなた一人だけ、いかせるわけにはいかない」と言われたと述べました。
また、「2人にとっては、僕が生きがいだったと思います」と声を震わせ、「今は申し訳ないことをしたと、後悔の気持ちでいっぱいです」と語りました。
検察側は「両親の自殺の意思は猿之助被告により誘発され、責任は重い」として、懲役3年を求刑。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。
猿之助被告は最後、「両親はじめ多くの方につらい思いをさせ、傷つけたことは消せません。もし僕にしかできないことがあるなら、それをさせていただき、生きる希望にしたい」と述べ、裁判は結審しました。
判決は来月17日に言い渡されます。