プルトニウム利用方針改定 再処理量減少も
原発の使用済み燃料から取り出され、たまり続けているプルトニウムについて、国は15年ぶりに利用方針を改定し、状況に応じて再処理量を減らす方針などを打ち出した。
国は、原発で使い終わった核燃料を青森県六ヶ所村にある再処理工場に集め、プルトニウムを取り出して原発で再利用する「核燃料サイクル」政策を進めてきた。しかし、現状では稼働している原発が少ないため、再処理したプルトニウムの消費が進まず、日本は核爆弾に換算して6000発分に相当する約47トンという、世界でも指折りのプルトニウム保有国になっている。
こうした中、国は15年ぶりに「プルトニウム利用の基本的な考え方」を改定し、状況に応じて再処理する量を減らすことや、電力会社が連携してプルトニウムの消費を促進することなどが新たに盛り込まれた。
プルトニウムは核爆弾にも転用できることなどから、日本の保有量が増え続けている現状にアメリカや中国などから批判が高まっていた。