iPSで脊髄損傷治療 慶大が臨床研究承認
慶応大学は、iPS細胞から神経のもとになる細胞を作って、脊髄損傷の患者に移植する世界初の臨床研究について学内の委員会が承認したと発表した。
慶応大学の委員会が承認した臨床研究は、医学部の岡野栄之教授と中村雅也教授らの研究チームによるもの。けがで下半身などがまひする脊髄損傷の患者は国内で10万人以上いるが、有効な治療法はない。
岡野教授らは、iPS細胞から神経のもとになる細胞を作り、脊髄を損傷してから2週間から4週間までの患者の脊髄に注入して治療し、およそ1年間にわたり、安全性と有効性を確認するという。
iPS細胞を使った脊髄損傷の治療は世界初。
慶応大学医学部・岡野栄之教授「(研究開始から)20年たったところですけど、臨床研究に届きそうになってきた。ますます引き締めて頑張っていきたい」
研究チームは、厚労相に実施を申請し、認められれば来年にも臨床研究を開始する。