各地で初雪や大雪が…今季最強「年末寒波」
今シーズン最強の「年末寒波」の影響で東海や西日本では、初雪を観測した。また、日本海側を中心に大雪となっている。
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朝から冷た~い北風が吹き荒れた東京。都心の最低気温は2.5℃。早いもので、今年もあと3日。上野のアメ横商店街はお正月向けの食材などを買い求める人でにぎわっていた。お目当てはカニや数の子など、お正月向けの高級食材。日中も8.4℃と10℃に届かない真冬の寒さの中、次々と買い求めていた。また、羽田空港では、帰省ラッシュが始まっていた。
日本各地を襲っている年末寒波。日本海側を中心に大雪となっている。強風が吹き荒れた北海道の羽幌町。最大瞬間風速は20.2メートルを観測。積もった雪が地吹雪となり、歩く人も思わず背を向ける。ごみ捨て場に捨てようとした缶は、強風で飛ばされ転がっていく。
豪雪地帯として知られる山形県の肘折。午前6時までの24時間で、60センチもの雪が降り、積雪の深さは午前11時の時点で147センチになった。胸あたりまで積もった雪を除雪していく人も。この地域は26日までは雪が少なかったという。
正月前の大雪は、新潟県の津南町でも。一晩降っただけで積雪量は今シーズン一番の79センチ(午後2時)に。小学生も雪かきのお手伝い。実は、こんな理由が――
塾の先生「習字が嫌になった。雪かきでもしようかなと、休憩代わり」
小学2年生「やることがなかったからやってる。けっこうつかれる…」
大雪は長野県でも。飯山市では午後2時には今シーズン一番の積雪の36センチとなり、住民はひたすら雪を流雪溝に捨てていく。
この寒波の影響で、雪は西日本各地でも。名古屋、岡山、神戸、大阪、福岡、長崎、熊本などの平地でも初雪を観測した。
この寒波の中、雪国では過酷な環境の中、ある大事なものを届けるために奮闘する人の姿があった。北海道・札幌の市街地は晴れわたったが気温は-7.1℃まで下がり、1月中旬並みの冷え込みとなった。私たちは札幌市内の灯油を配達する業者に密着した。
20軒ほどを一軒ずつ回って給油していく。神社では、敷地の奥までホースを伸ばし、雪を払って給油開始。この注ぎ口を触らせてもらうと、とても冷たい。厚い手袋を着けると指先の感覚が分からなくなるので手袋は薄手だという。過酷な環境での灯油の配達。お客さんは――
配達依頼した客「急いで持って来てと言ったら何とかしてくれる。すごく助かります」
30日にかけては、強い冬型の気圧配置が続くため、北陸から北の日本海側を中心に大雪や猛吹雪に警戒が必要となる。