米寿 上皇后美智子さまが88歳に 宮内庁が記念のDVDを制作
10月20日に上皇后美智子さまが88歳・米寿を迎えられました。規模を縮小してですが、4年ぶりに祝賀行事も行われ、両陛下が訪問されました。宮内庁は上皇后さまの米寿を記念して、これまでの歩みを振り返るDVDを制作しました。
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20日に米寿・88歳の誕生日を迎えられた上皇后さま。上皇さまとともに赤坂御用地の中の午後の散策コースを、手をつないで歩かれる映像が公開されました。
上皇ご夫妻は毎日、朝と夕方に散策をし、朝食後には上皇さまの初等科時代の国語の教科書を一緒に音読するなど、規則正しく過ごされているということです。
そして、20日午前11時前、赤坂御用地に到着し、沿道の人に笑顔で手を振られた天皇皇后両陛下。誕生日を迎えた上皇后さまの祝賀行事に出席されました。
祝賀行事は規模を縮小して4年ぶりに行われ、上皇ご夫妻は、両陛下や秋篠宮ご夫妻らのお祝いを受けられました。
この祝賀行事について宮内庁担当の記者は…
日本テレビ報道局 笛吹雅子解説委員
「コロナ禍で(人と)会うことを控えられてきたので、上皇ご夫妻が両陛下と会うのは今年の1月1日以降、久々でした。祝賀自体はご挨拶してすぐ終わるものなのですが、両陛下は予定より15分ほど長く滞在されていました。両陛下はあさってから沖縄訪問を控えられていますし、直接お話をする貴重な機会になったと思います」
両陛下は、上皇ご夫妻と久しぶりに会って、お元気な様子でうれしく思われたということです。
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今年も続いている新型コロナウイルスの感染拡大。上皇ご夫妻は毎日、その推移を追いながら感染者を気遣われているといいます。
コロナ禍で外出は極力、控えていますが、今年6月、沖縄の復帰50年を記念する2つの特別展を鑑賞されました。
長年、沖縄に思いを寄せられてきた上皇ご夫妻。
上皇后さまは、「多くの方、特に若い方に見ていただけると良いですね」と話されていたということです。
また、9月に亡くなったイギリスのエリザベス女王とは、長年にわたり親交があった上皇ご夫妻。深い悲しみのうちに、これまでの親交に感謝し、冥福を祈られたということです。
上皇后さまのご体調については、午後に熱が上がる症状や、心不全の診断指標であるBNP値が高い状態が続いているといいます。また、今年7月には後発白内障のレーザー手術を受けられています。
日本テレビ報道局 笛吹雅子解説委員
「上皇后さまは(2019年に)白内障の手術をして以降、(外では)いつもサングラスをかけていらっしゃいました。今回の映像では久々に外されていて、目の経過は順調だということです」
8月に右足のふくらはぎに血栓ができる「深部静脈血栓症・末梢型」と診断された上皇后さま。症状は変わらず、水分をよくとり、ふくらはぎを動かす運動をされているということです。
宮内庁は上皇后さまの米寿を記念して、これまでの歩みを振り返るDVDを制作。7月にお住まいの仙洞御所の庭で手を取り合い、穏やかに過ごされている様子などが収められています。(政府インターネットテレビで視聴可能)