×

ブームが過熱 進化止まらない“から揚げ”

2019年4月25日 19:32
ブームが過熱 進化止まらない“から揚げ”

お弁当にも、おつまみにも定番の「から揚げ」。アレンジメニューも次々と開発され、その進化は止まらない。拡大する「から揚げ」ブームで、今、町おこしの動きや「から揚げの聖地」をウリにする街も現れている。

   ◇

大人から子どもまで、幅広い世代に愛される国民食“から揚げ”。

都内のお店では、一風変わったメニューが女性に人気だという。

Q.何をかけているところですか?

店主「数種類ブレンドしたチョコレート」

Q.チョコレートソース!?

GARAGE SAKABA SHINADA・店主 品田宗保さん「子どもたちがやっぱり甘いもの好きだし、から揚げも好きだから、一緒にしちゃえっていう発想で」

からあげに合うように作ったビターなチョコソースと、バニラアイスがのったデザートのような“から揚げ”。

GARAGE SAKABA SHINADA・店主 品田宗保さん「アイスが溶けて、より絡まるような形になるとおいしいんですよね」

他にも、からあげが見えないほどパクチーがてんこ盛りになったものや、桜えびやかつお節がのったお好み焼き風のものまで、メニューは全部で13種類。

品田宗保さん「定番のから揚げだけじゃなくて、いろいろな味をプラスするともっとおいしくなるんだよというのを勧めていきたいので、『合わせる』という『かけ算』でおいしくなるっていう」

お客さん「その日の気分で『今日これだな』というのが食べられるから、すごくいいと思います」

ブームが続く“から揚げ”。今、さらなる進化を遂げ、熱い盛り上がりをみせている。

   ◇

“から揚げの聖地”と呼ばれる大分県中津市。

中津邪馬渓観光協会「これだけたくさんのお店が中津市内にはございます」

どれくらいの店舗数があるのか聞いてみると、その数、なんと52店舗。

から揚げ専門店で発見したのは、コリコリした食感を楽しめる「砂肝」のからあげ。

市では、から揚げによる町おこしに力を入れていて、県外の観光客を誘致する動きもある。

聖地中津からあげの会、2代目会長 森山浩二さん「からあげと聖地を巡ってのスタンプラリーをやっていただいたり」

からあげの会、会長が手がける専門店では、大量の仕込み中。こだわりの塩に半日、その後、タレにも漬けて、カラっと揚げることで、鶏肉本来のうま味が引き出されるという。

お客さんの中には、シンガポールから来日した人もいた。

シンガポールからの客「やわらかくて中がしっとりしている。衣はほどよくサクッとしているね」

最近、海外からの観光客も増えているという。

   ◇

実は今、おかずの大定番、から揚げが、“世界のKARAAGE”になりつつあるという。

アメリカ・ニューヨークでオープンしたばかりの、日本料理とお酒を楽しめるお店。大人の雰囲気漂うシックな店内でニューヨーカーたちが注文したのは、ローマ字で表記された「TORI NO KARAAGE」。

店の人気メニューで、色とりどりの唐辛子がダイナミックにのっている。お値段は、日本円で約1300円。特製の唐辛子ソースにつけて、いただく。

初めてから揚げを食べたアメリカ人「おいしい!とてもジューシーだ。カラッと揚がっているけどやわらかいね。“KARAAGE”気に入ったよ」

元々、フライドチキンなど、鶏肉料理を好むアメリカ人。から揚げの柔らかさや、しょうゆの味つけが新鮮に感じ、人気となっているという。

hanon・金山雄大プロデューサー「(アメリカ人で)すし・天ぷらは知らない人いないし、ラーメンもそうですが、それくらい誰もが知っている単語に、“から揚げ”がなればと思っています」

“世界のKARAAGE”として、今後、さらなる広がりをみせそうだ。