動物園の試み“ほしい物リスト”で寄付募る
いま、ある動物園に善意ある人々から寄付が殺到しているという。寄付された物は、ゴリラや馬の遊び道具だという。この変わった取り組み、ある方法で行われている。
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かつてレッサーパンダの風太くんで人気を博した「千葉市動物公園」が、先月、新たな試みを始めた。
馬がコロコロと転がして遊んでいるボール。この中には牧草が入っていて、馬の運動とエサやりが同時にできるというスグレモノ。価格はおよそ1万円ということだが…寄付してもらったものだという。しかも、3万円相当だという。
さらに、モルモットの飼育場。アルミの板の上で気持ちよさそうに寝そべるモルモット。暑い夏、涼むのにピッタリだというこのアルミのプレート。こちらも3枚、寄付されたという。
このほか、ゴリラが背中にかぶせたりして日よけができたり水につけて遊んだりできる、ゴリラの必需品の麻袋。これも、40枚寄付された。
この動物園に集まる多くの寄付品。実は、こんなカラクリが…。これらは、大手通販サイト「アマゾン」の「ほしい物リスト」機能を使って募集した品々だという。
これは、ユーザーが自分がほしい物を登録できる機能で、善意の他人がそれを買って寄付することもできる。この動物園は先月、8点を募集したところ、希望者が殺到。7点はその日に、残り1点も1週間で寄付されたという。
一体なぜ、自身で購入せず、寄付を募ったのだろうか。
千葉市動物公園・清田大輝義昭副園長「財政的に厳しい部分はあるんですけど、その件だけではなくて寄付頂いた方との距離を短くして“オーナーシップを感じていただけるシステム”」
お金ではなく、直接動物たちに関わる品物を寄付できるため、寄付した人と動物の距離がより身近になるこのシステム。
来園者「自分の気に入った動物が使う物であればうれしいなと思います」
6日から始まるライオンのお肉キャッチのイベントにも寄付されたワイヤが使われるという。