×

静岡・浜松市に「緊急安全確保」 台風11号警戒…離れた場所でも局地的な大雨に

2022年9月2日 22:24
静岡・浜松市に「緊急安全確保」 台風11号警戒…離れた場所でも局地的な大雨に

静岡県浜松市は馬込川が氾濫したため、浜松市の一部に大雨の警戒レベルの中で最も高い「緊急安全確保」を出しました。沖縄に接近する台風11号が警戒される中、離れた場所でも局地的な大雨の被害が相次ぎました。非常に強い台風11号は、6日には九州へ近づくおそれがあります。

     ◇

2日、静岡県浜松市で撮影されたのは、急いで外に出ると、あたり一帯が冠水している様子。車が通るたびに激しく波打ち、水は建物の入り口付近まで迫っていました。撮影者によると、一時、膝下くらいまでつかり、地面が見えないほどで、「こんな雨は初めてだった」ということです。

静岡県では各地で猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が連続で発表される危険な状況になりました。

この大雨により、浜松市を流れる馬込川が急激に増水しました。2日午後には堤防から水があふれ、氾濫が発生しました。

浜松市は17万2698世帯・40万8933人を対象に、大雨の警戒レベルの中で最も高い、警戒レベル5の「緊急安全確保」の情報を出し、命を守る行動をとるよう呼びかけています。

また、この影響で東海道新幹線は一時運転見合わせとなりました。現在は運転を再開しましたが、遅れが出ているということです。

     ◇

2日も日本列島は、秋雨前線の影響で大気の状態が不安定となりました。

神奈川県藤沢市では午前11時すぎ、地面をたたきつけるような大粒の雨が降り始めました。日中にもかかわらず、車はライトをつけて走行していました。そして、2日午前中は激しい雷雨となり、神奈川県三浦市では道路が冠水。1時間で49ミリの激しい雨を観測しました。

突然の雨は千葉市でも。蘇我駅前では午前11時前から強い雨が降り、傘を持たずに走る人や、雨宿りをする人がいました。この後、面接の予定があるといいますが、急な雨に服はすでにびしょぬれに…。「とりあえず仕事決まればいいので。雨だから、ちょっと憂鬱(ゆううつ)だなというのはあります」と話しました。

     ◇

今、雨の予測が難しいため、多くの人が利用していたのが都内のコインランドリーです。

利用者
「最近、ちょっと天気予報が外れることが多くて、なかなか洗濯物が乾かないってことが多い」

東京都渋谷区にある「Baluko Laundry Place代々木上原」では、特に今週は、稼働率が上がっているといいます。

OKULABマーケティング部 金子創マネージャー
「雨が続いてますので、だいたい1.5倍の稼働率」

     ◇

ぐずついた天気はいつまで続くのでしょうか。

今後の天気に影響を及ぼしそうなのが、沖縄の南の海上をゆっくりと北上している台風11号です。3日夜には、非常に強い勢力を維持しながら、宮古島や石垣島などの先島諸島にかなり接近する見込みです。家などが倒壊するほどの猛烈な風が吹くおそれが出ているのです。

沖縄県宮古島市の宿泊施設では、暴風でバナナの葉が根元から折れていました。

ホテルハイビスカス オーナー
「葉っぱも養生しておかなかったら、こんな根元から折れちゃうから」

今後、台風がさらに近づく前にバナナを伐採し、風などで飛ばされないようにしていました。

ホテルハイビスカス オーナー
「久しぶりの大型台風だし、安全第一」

石垣島では物資が入ってこないため、スーパー「サンエー石垣シティ」では、パンなど多くの商品がほとんど売り切れの状態になっていました。1週間ほどは、品薄の状態が続く見込みだということです。

さらに、西表島では、キャンプをしていた男性3人から救助要請がありました。台風の接近で海が荒れ、「自分たちだけでは帰れない」と判断したということです。

海上保安庁の隊員は砂浜に降り立つと、男性をロープなどで固定しました。その後、ヘリコプターへとつり上げ救助。台風11号によるトラブルが、島への最接近を前に起きました。

     ◇

非常に強い台風11号は、6日には九州へ近づくおそれがあります。来週前半は注意が必要です。

(9月2日午後5時55分ごろ放送『news every.』より)