“カスハラ電話”対策はAIで──「客への仕打ちがこれかよ、おい!」怒りの声がマイルドに? 日常生活では…怒りを「書いて捨てる」
AIの力で、客の怒りの声をやわらかく──。コールセンターのカスタマーハラスメントを抑えようという技術が15日発表されました。一方、日常生活の怒りを抑えるものとして科学的に証明された方法も発見。研究グループの大学院教授にそのコツを聞きました。
藤井貴彦キャスター
「コールセンターのカスタマーハラスメント、いわゆるカスハラをAIで抑えようという技術が15日、発表されました。ソフトバンクが東京大学と共同開発しているもので、怒っている声をやわらかい声に変換するということです」
「実際に怒った30代の男性客の声を再現したデモ音声を聞いてみます。『おたくらさ、今まで使ってくれた客ないがしろにするってこと?5年も使ってきた客への仕打ちがこれかよ、おい!』。昼でも夜でも、こういった厳しい声の聞き心地は良くありません」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「背景には、コールセンターの新人がすぐ辞めてしまうなどオペレーターの高い離職率があるということです。来年度中の実用化を目指しています」
藤井キャスター
「今回はコールセンターのカスハラ対策ということですが、日常のさまざまな場面で怒りたくなることもあると思います。それを抑える、良い方法があるそうですね」
小栗委員長
「科学的に初めて証明された方法です。実験では怒っている時に行ったそうですが、まずは怒っている内容を紙に書きます」
板垣李光人さん(俳優・『news zero』水曜パートナー)
「深夜に片付けを始める自分ですね」
藤井キャスター
「『私は羽鳥さんの同期の人じゃないのよ!』です。私はよく街で声をかけられます。(フリーアナウンサーの)羽鳥(慎一)さんと同期の人だと言われます。(日本テレビの)同期(入社)ではあるのですが…。そうではないのですよ」
小栗委員長
「紙に書くだけではなく、ゴミ箱に丸めて捨ててください。捨てるということが重要です。怒りは、書いて捨てる。これは、認知科学が専門の名古屋大学大学院・川合伸幸教授らの研究グループが新たに発見した方法です」
「実験では、実際に怒りを感じている学生を2つのグループに分けました。片方には紙で書いて置いてもらいましたが、怒りは消えませんでした。一方で、紙を捨てた学生は怒りが静まったという結果が出ました」
藤井キャスター
「捨てる前にぐしゃっと丸めましたが、あの時点でも意外とスッキリしました。音の効果もあるかもしれません。書き方でも違いが出るそうですね」
小栗委員長
「書くコツとしては感情的ではなく客観的に、一言ではなく具体的に、他人への怒りを書くのがいいと川合教授は話していました」
藤井キャスター
「怒りを抑えるために心がけていることはありますか?」
板垣さん
「イライラしそうになったらその物事と距離を取るようにしています。普段絵を描いていて、怒りや悲しみなどの感情を描き出すことが創作活動のガソリンになっていることもあるので、それに近しいものを感じました。私は描いたものを捨てるわけではないですが…」
藤井キャスター
「誰かに聞いてもらってスッキリすることもあると思いますが、そうでない時には紙に書いて、紙に吸い取ってもらうというのも 1 つの手なのかもしれません」
(5月15日『news zero』より)