STEAM教育の授業 生徒は何を感じた?
知っておきたいデータや情報をひもとく「input」。今回のテーマは「STEAM教育の授業ってどんなもの?」。Barbara Pool代表取締役の井上祐巳梨さんに話を聞いた。
東京の麹町中学校で行われたSTEAM教育の体験授業。「アクアポニックス」という水産養殖と水耕栽培を組み合わせた「循環型農業」を通して学びます。魚の排泄物を微生物が分解して栄養分を作り植物が栄養分を根から吸収、浄化された水が再び水槽へ戻る仕組みです。
生徒「これ地球じゃん!」
これはS=サイエンスの要素ですが、さらに生徒たちが先生の立場になって授業設計を考えます。これは、A=芸術、つまり考えて生み出す力を養うといいます。
発表する生徒「おしゃれでインテリアにも使えると思ったので、ここに好きな植物を植えたりとか、きれいなお花とか」
生徒「自分で(授業を)受けたときに、どうやったら楽しいとか考えるのが難しかったけれど楽しかった」
主催者の田中あゆみさん「STEAM教育ってものを使えば、それが現実世界とか社会でも通用できるような考え方っていうのが身につくのかなと思っていて、そこがすごく私は魅力的だと思います」
――今回は、STEAMの「S」に重きをおいていたんですが、水槽の下にプログラミングの基板を置いてT=技術とE=工学も学ぶワークショップもあるということです。
まさにサイエンス・アート・プログラミング、その組み合わせですね。その分野の横断型というところで、まさにSTEAM教育だと思うのと同時に、やはり先生の立場になって授業の設計を生徒たちが実際に行う、これは非常に重要なポイントだと思います。
当事者じゃなく受動的に受けていると「つまらないな」とかいろいろ言ってるところが、実際に当事者になって、自分たちがやってみるとそれがどうなのか、どういうふうに伝わっていくのかなども含めて、生徒たちが考えていく。これはすごく重要なことだと思います。
――インタビューの中で、先生はいつも大変なんだなという声もあって、色々な人の立場になるというのは、すごく柔軟な考え方が生まれるなと思いました。
まさに、社会でも適応する、通用する、そういう力をつけていく授業とおっしゃっていましたけど、まさにその通りだと思います。
――主催した田中さんは、まだ大学生なんですが大好きな先生が大変そうだったから、こういうワークショップをする授業をしているそうです。
すばらしいですね。先生の課題を自分で解決しようというところ、そこもまさにSTEAMの部分となっていると思います。
【the SOCIAL inputより】