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パラリンピック勝利へ「暑さ」のデータ収集

2019年9月28日 22:29
パラリンピック勝利へ「暑さ」のデータ収集

東京パラリンピックまで1年を切った。選手らに「暑い東京の夏」を制して、メダルに近づいて欲しいと、この夏、地道なデータの収集が行われた。

先月、東京・お台場ではトライアスロンのテスト大会が行われた。レース中、気温はぐんぐん伸びて36.6℃。水を頭からかける選手たち。気温が30℃を超える予想から競技開始が1時間早まり、氷や冷水を受け取れるエリアを増やすなど特別ルールが設けられた。

選手にとって東京大会の重要な課題の一つが暑さ対策だ。レース後、選手と話す人が――。

「どうでした?」

選手「予想通り暑いです」

「本番これ以上に暑い可能性あります」

選手「でもいいシミュレーションができた」

浅田佳津雄さん。「ウェザーニューズ スポーツ気象チーム」のリーダー、「気象のプロ」だ。

今月5日、競技会場に浅田さんの姿が。午前7時半。本番の競技開始と同じ時間。スイム会場の水温、気温や風速なども測る。こうしたデータを選手らに提供している。

浅田さん「東京の場合だと39、40℃まで行く会場もあったりしました。それくらいまで行くんですよと我々が伝えてあげることが万全の準備をする一つの情報としてサポートできるんじゃないかなと」

浅田さんのチームは2年前からランとバイクのコースにも何度も通い、気象データを蓄積してきた。路面の状況に加えて太陽の光の強さまでも記録。気象情報は体調管理や戦術に重要な役割を果たすという。

浅田さん「暑さに体を慣らすということも準備だと思いますし、給水をする時にどんなものを飲むのか、どんな温度のものを摂取するか、そういった事も影響する」

一方、選手たちは、最後の夏合宿。狙いは「暑い中でも動ける体づくり」。部屋の温度を40℃に設定し、体を暑さに適応させる。トライアスロンは天気に左右される屋外の競技、気象が道具選びにも影響するという。

NTT東日本・NTT西日本所属 宇田秀生選手「バイクのタイヤを替えてみたり、ブレーキの調整をしてみたり、事前にちゃんと調べて準備するのに役立てています。しっかり準備して来年2020年を迎えたいと思います」

開催国であるからこその地の利をいかし、天気を味方につけ勝利へと駆け抜ける。

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