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木と緑を生かした「国立競技場」お披露目

2019年12月16日 0:12
木と緑を生かした「国立競技場」お披露目

来年の東京オリンピック・パラリンピックでメインスタジアムとなる新たな国立競技場が報道陣に公開された。

国立競技場の建設をめぐっては、故ザハ・ハディドさんの当初案の費用が膨んだため、政府が2015年に計画を白紙撤回。その後、建築家・隈研吾さんのデザインが採用された。

コンセプトは、木と緑を生かした「杜のスタジアム」。地上5階、地下2階建てで、高さはおよそ47メートル。最上階の5階部分には、「空の杜」と称する1周850メートルの散策スペースが設けられている。

日本の伝統的な建築の特徴である「軒庇(のきびさし)」が建設に生かされているほか、屋根部分は鉄骨に木材を一部組み合わせた構造になっている。

およそ6万席の観客席は5色のモザイク状で、空席が目立ちにくくなっている。このうち、およそ500席が車いす席で、段差なく移動することができる。

経費削減のため、競技場全体を覆う屋根や、冷暖房設備はなく、気流を送り出すファンが185台設けられている。

国立競技場では、オリンピック・パラリンピックの大会期間中、開会式、閉会式や、陸上競技、サッカーが行われる。

3年前に始まった工事は先月終わったが、工事開始当初は、23歳の男性作業員が過労で自殺、その後、労災認定された。

旧競技場の解体を含めた全体の工事費はおよそ1670億円。

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