「積水化学工業」ペロブスカイト太陽電池を量産化へ
再生可能エネルギー拡大の鍵を握る新技術ペロブスカイト太陽電池について「積水化学工業」が、量産に向けて動き始めることを発表しました。
大手化学メーカーの積水化学工業は、来年1月にペロブスカイト太陽電池の設計・生産を行う別の会社を設立した上で、来年度から販売を開始すると発表しました。
工場が稼働するまでは、現有の設備で生産を行い、2027年度には、SHARPから買い取った大阪・堺市の工場にある太陽電池の生産ラインの一部を利用し、100メガワットまで生産能力を増強。2030年度には、さらにその100倍に生産能力を拡大したいとしています。
ペロブスカイト太陽電池は、シリコン結晶でできた従来の太陽電池と異なり、薄膜でできていて軽いため、耐荷重性の低い建物などより多様な場所に設置できるメリットがあります。
国は、次期エネルギー基本計画で2040年度に再生可能エネルギーを最大の電源と位置づける方向で議論しています。
そのためには、ペロブスカイト太陽電池の大胆な導入が必要ですが、課題である耐久性を克服し、量産によって価格を下げられるかなどが鍵になります。