新型コロナ治療医師「倦怠感強く症状長い」
日本国内で「新型コロナウイルス」への感染が確認された患者について、倦怠(けんたい)感が強く、症状が長く続いたと、実際に治療した病院の医師が明らかにした。
7日、医療従事者むけのセミナーで、この新型ウイルスの患者を治療した国立国際医療研究センターの国際感染症センター長・大曲貴夫医師が、3人の患者について報告した。
大曲氏は、「症例数が限られ、断定的なことをいうのは早すぎるが」とした上で、3人とも、初期はかぜの症状があるものの、レントゲンでは肺炎と診断されず、その時点でこのウイルスへの感染を疑うか判断が難しいと述べた。
そして、患者の特徴として、倦怠感が強いこと、また1週間熱が続くなど、通常のかぜやインフルエンザよりも長く症状が続くことを挙げ、「そういうところは印象的にこのウイルスへの感染を疑う鍵になるかもしれない」との見解を示した。
一方、3人の患者はいずれも60歳未満だったため、高齢者が感染した場合の症状は明らかではないが、高齢者は重症になる可能性があると述べた。
仮に日本で、感染が拡大すると、軽症者含め患者が病院に殺到し、診察や入院を求めることも想定されるが、大曲氏は「重症者を助けるには、病院がちゃんとまわるように、病院に負荷がかかりすぎないようにすることが課題だ」と指摘した。