別居後に子ども“引き渡し”認められた母親…3% 民間団体調査
離婚などを理由に子どもと引き離された母親60人を対象に行った民間団体の調査で、別居後、子どもの引き渡しが認められたのは3%だったという結果が公表されました。
調査を行ったのは、別居や離婚などの理由で引き離された親子の交流を支援する民間団体「親子ネット」です。アンケートは、別居・離婚により子どもと引き離された経験を持つ母親60人を対象に行われ、このうち6割が同居時に身体的または精神的なDVがあったと回答しています。
アンケートによりますと、対象となった母親60人のうち、87%が子どもと別居した後、家庭裁判所に子どもの引き渡しや監護者指定を求めましたが、全体のわずか3%しか認められなかったということです。
また別居後に面会交流を求めた母親は75%で、話し合いや家庭裁判所を通じて、直接の面会交流が認められたのは全体の半数に過ぎず、11%は調停取り下げや調停の不調により間接的にすら交流が認められていないということです。
一方、実際の面会交流については取り決めの有無にもかかわらず60%の母親が子どもと会うことができていないという結果だったということです。
会見に出席した子どもと引き離された経験を持つ母親は、「母親であっても、子どもと一緒に暮らしていないと警察も裁判所もどの行政機関も助けてくれません」と訴えました。
支援団体は、「別居や離婚をしても双方の親が子育てに関われるような社会をつくっていきたい」とコメントしています。