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「俺が世帯主だ」…子どもへの“10 万円”は離婚調停中の夫に 養育しない世帯主への給付問題、「ひとり親」への支給に道

2022年2月9日 10:27
「俺が世帯主だ」…子どもへの“10 万円”は離婚調停中の夫に 養育しない世帯主への給付問題、「ひとり親」への支給に道

18 歳以下へ給付された 10 万円が、養育していない世帯主に振り込まれていた問題。政府は8日、去年9月以降に離婚などをしたひとり親も受け取れるようにする対策を発表しました。離婚調停中の夫に振り込まれ、これまで給付が届かなかった女性に聞きました。

■9 月以降の離婚・別居で受け取れず…

「1 人でも多くの、困っているご家庭・お子さんに対して、きちんと給付金が支給されるようにするにはどうすればいいかと(検討した)」

山際経済再生担当相は 8 日、会見でこう述べ、18 歳以下への 10 万円相当の給付を、ひとり親が受け取れるようにする、新たな仕組みを発表しました。

これまで 10 万円給付は、児童手当の仕組みを使い、基準日である去年 8 月 31 日時点の世帯主に振り込まれていました。去年 9 月以降に離婚や別居をした場合、子どもを養育している親ではなく、養育していない方の親に振り込まれるケースが問題視されていました。

■離婚調停中のひとり親「うれしい」

夫と離婚調停中で、9 日で 10 か月になる娘を 1 人で育てている 30 代の女性は、「10 万円給付も夫に振り込まれてしまいました」と言います。夫から一切生活費をもらえない状況で、10 万円給付をあてにしていました。

女性
「娘の方に渡してほしいというお願いを何度もしたんですけれども、『俺が世帯主だ』ということと、『市役所から振り込まれた先は俺だ』という主張で、私たちの方にもらうことはできませんでした」

こうした問題を受け、政府は新たに、去年 9 月以降に離婚したひとり親家庭でも、今年 2月 28 日までに自治体に申請すれば、世帯主でなくても給付金を受け取れることにしました。離婚前でも、調停中などの証明があれば受け取れることになります。

女性は「率直にやっぱり、うれしいなと思いました。3 月に娘の初節句があるのと、4 月には初めてのお誕生日があるので、お祝いとして使いたいなと思っています」と話します。

(2 月 8 日『news zero』より)