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「ラーメン」や「ご当地グルメ」も危機に 猛威振るう“鳥インフルエンザ” 影響は卵以外にも…

2023年4月28日 22:45

鳥インフルエンザの猛威は、卵の値上がりや品薄以外にも及んでいます。ラーメンやご当地グルメがピンチに陥っていました。さらに、日本最大のツルの越冬地、鹿児島県出水市でも異変が起きていました。

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東京・千代田区にある家系ラーメン店「IEKEI TOKYO 王道家直系」。オープンと同時に満席になるので経営は順調と思いきや、“家系ラーメン”を名乗る上で危機的な状況だといいます。

王道家 清水裕正社長
「前と同じように定期的に出すことすら難しくなってきている」

原因は鳥インフルエンザです。今、全国で猛威を振るい、今シーズンのニワトリの殺処分は過去最大規模になっています。

その影響で――

王道家 清水裕正社長
「お金出せば前は入ったけど、そういう問題じゃない。在庫がないから」

コクや風味を豊かにするため、“家系ラーメン”には欠かせないのが「鶏油(チーユ)」です。ニワトリの脂が多い肉などから抽出しますが、現在、材料の仕入れ値が3倍ほどに上がり、必要な量を仕入れることも簡単ではなくなったといいます。

店では無料で「鶏油」の増量サービスを行っていますが、仕入れ状況によっては実施できない日もあるといいます。

常連客
「(以前来店した時に)油多めができなかった。その時は切なかった」

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さらに、山形名物“冷たい肉そば”もピンチになっていました。

定助そば 杉浦正人店主
「全国各地で鶏が殺処分になって、だんだん肉が少なくなる」

肉そばには卵を産めなくなったニワトリ、いわゆる“親鳥”のもも肉が欠かせません。しかし、ゴールデンウイーク明けには親鳥の在庫がなくなり、“冷たい肉そば”を提供できなくなるといいます。

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影響を受けるのはニワトリだけではありません。日本最大のツルの越冬地、鹿児島県出水市では、すっかり春の陽気の中、ツルの様子を見に来た農家が異変を感じていました。

80年この地で暮らす農家
「こんな遅くまでいるの珍しいですよね。去年は1羽も残らなかった」

出水市では例年、1万羽以上のツルが冬を過ごします。鹿児島県ツル保護会によると、ゴールデンウイークの時期には、ケガや病気で飛べないツル数羽を残して繁殖地のロシアに帰ります。

80年この地で暮らす農家
「何羽いるかな。1、2、3、4…、12、13、14、15…40~50羽くらいいるね」

しかし、ゴールデンウイーク目前の28日も50羽ほどのツルを確認しました。

近くの住民
「今年は異常です」

近くの住民
「元気な、今でも帰れるようなツルもたくさん残っているから」

なぜロシアに帰らないのか。県のツル保護会によると、今年は鳥インフルエンザの影響もあり、例年の10倍以上ツルの死体を回収したといいます。(回収したツルの死体 例年:120~130羽 今年:1475羽)ツルは家族単位で行動することが多いため、鹿児島県ツル保護会は「親を失った子どものツルが帰るタイミングを逃してしまったのではないか」といいます。

ツルが田んぼに長く居座ることに農家からは――

米農家
「ツルが重いので、踏んだら稲が下にいっちゃう」

ただ、保護会は今月中旬に例年の5倍ほど残っていたツルも、気温が上がるにつれロシアに帰っていくと予測しています。