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新たな試み『熱中症警戒アラート』を解説

2020年7月1日 5:16
新たな試み『熱中症警戒アラート』を解説

きょう、7月から気象庁などによる新たな試みが始まります。『熱中症警戒アラート』と呼ばれるものです。これまでも気象コーナーなどで熱中症への警戒を呼びかけてきました。何が変わるのでしょうか?

■熱中症警戒アラートとは?

これまで気象庁は、「気温」を指標に「高温注意情報」というものを出していました。それが今後は「気温」だけでなく「湿度」なども考慮し、体への負担をより正確に捉えた「暑さ指数」という指標を新たに採用することになります。

“危険な暑さ”が予想され、この「暑さ指数」が基準を超えそうな場合に、気象庁から新たに出されるのが「熱中症警戒アラート」です。

■湿度を重視

具体的には「暑さ指数」が33度以上になりそうな時に、アラートが出されます。単位が「気温」と同じ「度」でまぎらわしいですが、違うもので、むしろ「湿度」を重視しています。

お伝えしたように「暑さ指数」は、(1)気温だけでなく、(2)湿度や、(3)日射・輻射熱を取り入れた、熱中症予防を目的に作られた国際的な指標です。

それぞれのウエイトは、1:7:2で、「湿度」を重視。湿度が高いと汗が蒸発せず、体温が下がりにくくなるためです。

例えば、先月15日、栃木県佐野市では、最高気温が35度を超える猛暑日となりました。しかし、湿度はそれほど高くなかったため「暑さ指数」は33度には達さず、30度でした。この場合、アラートの基準には達しません。

気象庁では、過去のデータなどから、例えば東京では年に10回程度アラートが出ると想定しています。

■アラートが出たら?

アラートが出たらどうすればいいのか、対応について細かく呼びかけるのも熱中症警戒アラートの特徴です。いまの案では、例えば一般の人に対しては「エアコンの効いた涼しい部屋へ」。学校に対しては「臨時休校も」。スポーツ選手に対しては、「大会の延期検討も」。工事現場などで働いている人に対しては、「作業時間の短縮」などを呼びかけるとしています。

この「熱中症警戒アラート」は、気象庁などが今月から関東の1都6県と山梨県、長野県で試験的な運用を始めます。

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