去年の参議院選挙をめぐる選挙違反事件で、東京地検特捜部は８日、前法務大臣の河井克行被告と妻で参議院議員の案里被告を公職選挙法違反の罪で起訴しました。案里被告の弁護士は、保釈を請求しました。

公職選挙法違反の罪で起訴されたのは、前法務大臣の河井克行被告と、妻で参議院議員の案里被告です。特捜部によりますと、克行被告は、去年の案里被告の参議院選挙での票の取りまとめなどを依頼する目的で、１００人に２９００万円あまりを提供するとともに、立候補の届け出前に選挙運動をした罪に問われています。

また、案里被告は、このうち５人について克行被告と共謀し、１７０万円を提供するとともに、立候補の届け出前の選挙運動をした罪に問われています。

特捜部は、克行被告は、案里被告の選挙運動を取り仕切る立場の「総括主宰者」と認定し、２人の裁判は、公職選挙法の規定に基づき迅速に審理される「百日裁判」で行われます。

８日の起訴を受けて、案里被告の弁護士は、東京地裁に保釈を請求しました。

東京地裁は、９日以降に案里被告の保釈を認めるか判断します。克行被告の弁護士も近く、保釈を請求するものとみられます。