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観光船沈没事故を受け…海上保安庁、北海道東側の救助体制を強化へ 釧路航空基地に機動救難士配置

2022年8月25日 17:39
観光船沈没事故を受け…海上保安庁、北海道東側の救助体制を強化へ 釧路航空基地に機動救難士配置

北海道・知床半島沖での観光船沈没事故を受け、海上保安庁は、釧路航空基地に機動救難士を配置するなどし、北海道の東側の救助体制を強化します。

海上保安庁は、25日から2日間にわたり、機動救難士と潜水士7人が知床岬から羅臼港付近までの約100キロメートルを集中的に捜索しています。先週行われた捜索では、知床半島東側の沿岸部で複数の骨のようなものが発見されていますが、今も行方がわかっていない12人の早期発見につなげるため、今回は陸上からでは近づくことが難しい入り組んだ場所に海側から接近し、海面や水中の捜索を行うとしています。

観光船事故が起きた道東地域は、「エアレスキューの空白地帯」と呼ばれ、ヘリコプターで迅速に救助にあたる機動救難士が出動から1時間で到着できるエリア外となっていて、救助要請後、現場に到着するまでに時間を要したことが指摘されていました。

これを受け、海上保安庁は、知床を含む北海道の東側の救助体制を強化するため、釧路航空基地に来年4月から機動救難士9人を配置します。

来年度予算の概算要求に10億3000万円を計上し、機動救難士のウエットスーツやボンベなどの資機材の整備や、中型ヘリコプター1機の増強を行うということです。

これにより、釧路航空基地のヘリは3機体制となり、機体の検査中やパトロール中でも必ず1機が迅速に出動できるようになるということです。

※写真提供:第一管区海上保安本部