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「ビールはNG」熱中症予防3つのポイント

2020年8月19日 20:26
「ビールはNG」熱中症予防3つのポイント

「ビールはNG」熱中症予防3つのポイント
 
暑い日が続きますが、熱中症に警戒が必要です。熱中症予防といえば水分補給が重要ですが、何を、どのくらい、どんなタイミングで飲めば良いのか、正しい水分の摂り方を解説します。 
 
■熱中症 一週間で1.3万人搬送

19日、東京都で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は186人でした。18日の207人から少し減りましたが、重症者は18日から1人増え、32人となっています。 
 
そして今は、コロナ対策とともに熱中症対策も重要です。  
消防庁によると、全国の熱中症で搬送された人数は、8月10日~16日の1週間で1万2804人でした。前の週の約2倍だということです。 
 
■熱中症予防 覚えておきたい3ポイント

熱中症予防といえば水分補給が重要ですが、何を、どのくらい、どんなタイミングで飲めば良いのか、正しい水分の摂り方をお伝えします。 
 
熱中症などに詳しい横浜相原病院の吉田勝明院長に聞きました。 
 
(1)何を飲むか 
まず、麦茶と緑茶では、麦茶が良いです。
緑茶だと利尿作用で摂取した以上に尿として出てしまいます。麦茶はカフェインが入っていないため夜にも飲めますし、ミネラルも入っています。 
次に、水とスポーツドリンクでは、スポーツドリンクが良いです。
塩分を含む電解質が入っているから良いということです。スポーツドリンクのメーカーには「糖分があるため薄めて飲みたい」という問合せがよく寄せられるそうですが、体に吸収しやすいよう汗に似た成分が入っており、薄めてしまうとそれを効率よく吸収できなくなります。そのため、薄めて飲まないでください、とのことです。また、薄めると国が推奨するナトリウムも減ってしまうということです。 
ビールには利尿作用があり、脱水症状にもなりかねないため、NGです。 一方、無糖の炭酸水を水代わりに飲むのはOKです。 レモネードはクエン酸が入っているため良いということです。 
 
(2)どのくらいの量を飲めばいいか 
水は、1時間に1リットル以内にしてください。飲み過ぎに注意しないといけません。水を飲み過ぎることで引き起こされる「水中毒」というものがあります。水中毒とは、過剰な水分摂取によって生じる中毒症状のことです。私たちの体の中には一定の塩分が必要ですが、汗をかいて水分と塩分が外に出た状態で水だけ大量に飲むと、血液中の塩分濃度が下がってしまいます。血液が薄まるということです。すると、疲労感、頭痛、おう吐、けいれんなどの症状が出ることもあるため、気をつけなければなりません。 
 
ただ、一般の人が普通の生活をしているうちは、水中毒のリスクはそこまでないということです。工事現場での作業や激しい運動をした後、庭仕事の後など、ものすごくのどが渇いた時に水分補給をする際は、1時間に1リットルまでにしてください。これは、水分を尿として排泄できるのが1時間1リットル程度と考えられるからです。 
さらに、水と同時に塩分をとることも重要です。梅干し、塩あめ、タブレットなどで塩分を補うのが良いそうです。麦茶に梅干しを一個入れるのもおすすめだそうです。
 
(3)どのタイミングで水分を補給するか 
「寝る前」と「朝起きた時」です。コップ1杯、200ミリリットルを目安に飲むと良いそうです。寝る前に飲むと、夜中トイレに行きたくなりそうだと不安になりますが、「夜中にトイレに行ってもいい」と思ってください。夜中にトイレに起きるのがいやだからと水分を控えるのではなく、寝る前は積極的に水分補給をしてください。それぐらい大事なことだということです。 
特に、飲酒をした後は脱水になりやすいため、寝る前に水を飲んでください。こまめに飲むということも大事です。のどが乾いたと思ってからでは遅いため、定期的に飲んでください。 
 
自分の体の水分が足りているかをチェックする方法があります。 
1日どのくらいペースで排尿があるか、尿の色が濃いかどうかチェックするのが良いということです。トイレに行っておらず水分が足りていないと、尿の色が濃くなります。尿の色が濃くなっている時は脱水症状気味だということです。 
子どもは自分では分からないため、トイレに行っているかお子さんの様子気にしてあげるといいです。 朝起きたときの尿が濃いのは正常なため、日中に朝と同じ、またはそれ以上の濃さの時は注意が必要です。 
 
熱中症を防ぐには、水分補給以外に朝食もすごく大事です。おみそ汁など塩分がとれる食事をして、暑さに負けない体力をつくっていきましょう。 

(2020年8月19日 16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)