青森の笹餅名人 92歳の新たな挑戦
30キロの米袋を持ち上げ、1日500個の笹餅を1人で作る、笹餅名人・桑田ミサオさん。92歳を迎えなお、新たな餅作りに挑戦しています。
ミサオさん「あー失敗したな」
保育園で働いていたミサオさんが笹餅作りを始めたのは、定年を過ぎてから。作った笹餅は地元の朝市やスーパーで売り、その味が人気となり、全国から注文があります。
ミサオさん「はい、どうもありがとうございます」
ミサオさん「おばさんの笹餅を食べれば他の(笹餅)は食べられないって」
笹餅の笹も、1人で自転車をこぎ急な斜面を上り、笹を採りに行きます。
作った笹餅を、自ら観光列車で売りにいく事も。
お客さん「中身は何?餅?」
ミサオさん「お餅すんごく美味しいから」
ミサオさん「おはようございます」
夫の喜代成さんの所へ毎日訪ねます。
ミサオさん「握手な」
ミサオさんの作った大好きな笹餅はもう食べられません。別れの時が、近づいていました。
ミサオさん「おじいちゃん長い人生ありがとうね」
2019年。ミサオさんは倉庫を改装して工房を新しくしました。
ミサオさん「うん、いいね、ここも広くて。笹餅をたくさん並べられる」
笹餅作りは週2回にセーブ。でも、今でも笹は1人で採りに行きます。
ミサオさんは新しいお餅“りんご大福”を作り始めています。試行錯誤は続きます。
ミサオさん「あー失敗したな。もう少し冷ましてからやった方がよかったのかな」
美味しい餅を届けたい。92歳、新たな挑戦です。
ミサオさん「これやって、あれやってって、1日過ごすのにあっという間で。92歳になって褒めて頂いて、ひと言の重さ、言葉の重さを感じて、私も誰かにいい言葉をかけてあげようとそういう思いにもなる」
※青森放送で制作したものをリメイク。2020年2月放送、NNNドキュメント50周年特番「あなたは、いま幸せですか?」より。
【the SOCIAL×NNNドキュメントより】