河井前法相夫妻 起訴内容否認し無罪主張
去年の参議院選挙をめぐる買収事件で、公職選挙法違反の罪で起訴された前法務大臣の河井克行被告と妻・案里被告の初公判が、25日午前10時すぎに東京地裁で始まり、2人は起訴内容を否認し、無罪を主張しました。
克行被告は黒っぽいスーツ姿で、以前よりやせた様子で、裁判官、検察官、傍聴席、弁護士、それぞれに一礼をして席に着きました。
また、案里被告は、黒っぽいスーツ姿に落ちついた様子で、克行被告と同じように、それぞれ関係者に一礼し、席に着きました。
2人は、起訴内容について、いずれも無罪を主張しました。
開廷からまもなく1時間半がたちます。克行被告は、検察官の発言をメモをとり続けながら聞いており、案里被告は、ときおり目を閉じながら落ちついた様子で聞いています。
裁判の冒頭、克行被告は「河井克行です。衆議院議員です」とはっきりとした声で述べ、案里被告は「河井案里です。参議院議員です」とゆっくりと小さな声で述べました。
その後、克行被告は、「私を国政に送り出していただいた多くの皆さまにご心配とご迷惑をおかけしたことについて、深くおわび申し上げたい」と謝罪しました。
起訴内容について聞かれると「河井案里に対する投票または投票のとりまとめなどの選挙運動を依頼する趣旨で供与したものはないと認識いたしております」と無罪を主張し、案里被告との共謀についても否定しました。
案里被告も「有権者の皆さまと広島選挙区の皆さまには私の選挙に関する出来事が事件になってしまい、深く心からおわび申し上げます」と謝罪しました。
起訴内容については「私は夫と共謀したことはありませんし、私の当選を目的として選挙運動を依頼し、現金をお渡ししたことはありません」などと述べて無罪を主張しました。
法廷では、現在、検察官が冒頭陳述を述べています。