会計担当者「お金の決定権は克行代議士に」
去年の参議院議員選挙をめぐる買収事件で、公職選挙法違反の罪に問われている前法相の河井克行被告と妻・案里被告の第7回公判が9日に行われ、案里被告の事務所の会計担当の女性スタッフが「選挙会計やお金のことについて、決定権があったのは克行代議士でした」と証言しました。
9日の裁判では3人目となる証人尋問が行われ、案里被告の事務所で会計担当をしていた事務所の女性スタッフが出廷しました。
女性スタッフは、案里被告が支部長を務める「自民党広島県参議院選挙区第七支部」の口座の資金状況について検察官に問われると、「入出金や通帳残高は克行代議士が把握されていました」「資料袋に入れて通帳の写しが手元に届くようにしたり、スマホで通帳を撮影して送るなどして、毎日見せていました」などと証言。
「選挙会計やお金のことについて、決定権があったのは克行代議士でした」「今回の選挙におけるあらゆる決定を取り仕切っていたのは克行代議士だと思います」として、克行被告が、案里被告に関する会計全般を取り仕切っていたと証言しました。
一方、支部長である案里被告に対する選挙会計や選挙運動費用報告書の報告については、「報告していませんでした」「説明も求められませんでした」と証言しました。
また、党本部から振り込まれた1億5000万円については、元政策秘書の高谷真介被告から「選挙運動費用の上限を超えないように振り分けるように指示された」と証言しました。
【公判を追う】河井夫妻・選挙違反事件第7回公判(9月9日)