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【解説】中国“秘密警察”世界各地に? 広がる懸念…日本にも拠点が? 仕事は「中国政府に批判的な人物」の監視や脅しか

2023年4月19日 21:29
【解説】中国“秘密警察”世界各地に? 広がる懸念…日本にも拠点が? 仕事は「中国政府に批判的な人物」の監視や脅しか

今、中国の“秘密警察署”に対する懸念が世界中で広がっています。アメリカ・ニューヨークでは2人の男が逮捕され、秘密警察の拠点は日本の秋葉原にもあるという報告があります。どういう活動をしているのでしょうか?

◇“拠点”は身近に?
◇「監視」と「嫌がらせ」
◇「尾行された」 貴重な証言

以上の3点について詳しくお伝えします。

■「秘密警察署」運営か…ニューヨークで男2人逮捕

アメリカ・ニューヨークで、帽子にマスク姿の中国系とみられる男がカメラに囲まれていました。実はこの男ら2人が、ニューヨークのチャイナタウンで中国の「秘密警察署」を運営した疑いで17日、アメリカの司法当局に逮捕されました。ニューヨーク州の連邦検事は、「中国の公安部がニューヨークのど真ん中に警察署を開設・運営している」と憤っています。

こうした秘密警察署とはいったい、どんな活動をしているのか。今回、男らを逮捕したアメリカの司法当局によると、秘密警察署は中国の警察の「出先機関」だということです。逮捕された男2人は「中国本国の警察の指示」で、秘密裏に動いていたとされています。関係者によると、秘密警察とは中国の諜報(ちょうほう)部門の出先機関だという情報もあります。その仕事は主に、中国から国外に出た中国出身者の「監視」や「嫌がらせ」「脅し」をすることだといいます。監視対象の多くは「中国政府に批判的な人物」で、時には圧力をかけて中国に帰国させることもあるといいます。

こうした活動はアメリカからしてみれば、“中国の警察がニューヨークで許可無く活動している”ことになるので、「ここはアメリカだ!」「主権の侵害だ!」と怒って、今回摘発したというわけです。

■「秘密警察署」…世界53か国の102か所に? 日本にも拠点か

こうした「秘密警察署」は、実はアメリカ以外にも存在しているとみられていて、スペインの人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が公開した報告書によると、少なくとも世界53か国の102か所にのぼっていて、その中には日本も含まれるということです。

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