【解説】コロナ感染拡大で夫婦関係も変化
各地で感染拡大が止まりません。そんな中、コロナの影響で夫婦関係にも変化があったといいます。ある調査では19.6%が「夫婦仲よくなった」と回答。一方、別の調査では夫婦間の「意識のギャップ」が浮き彫りに。
■北海道、大阪 知事が訴えたこと
11月16日、東京では新たに180人の感染が確認されました。15日は255人、14日は352人です。全国でも高い水準で推移しており、11月15日の新規感染者数は1440人でした。
気になる北海道の状況ですが、11月15日まで4日連続で200人を超え、16日は189人でした。16日午前には北海道の鈴木知事と札幌市の秋元市長が緊急会談を行い、北海道独自の警戒ステージを、札幌市のみ5段階中の3から“4相当”に強化する方針を示しました。その上で、17日にも札幌市の不要不急の外出自粛に加え、札幌市と他の地域との往来の自粛を求める方針を明らかにしました。
鈴木知事は「感染が北海道全体で一様ではない。札幌市での感染確認が多い状況があります。感染対策防止の力を強めないと、全道での感染もさらに拡大していく」と述べています。
大阪では、吉村知事が15日に西村経済再生担当大臣と面会し、「大阪府内でGotoイートを使う場合は4人以下に制限したい」と要望しました。西村大臣も「農林水産省にしっかり検討させたい」と述べています。
吉村知事は「静かに飲食を」「どんちゃん騒ぎは控えて」と呼びかけています。
■台湾のコロナ対策「3つのF」
こうした中、コロナ対策がうまくいっている台湾の考え方をご紹介します。台湾のデジタル担当大臣は、唐鳳(オードリー・タン)氏。30代で、スーパープログラマーとしても活躍しています。
台湾のコロナ対策は「3つのF」を柱にしていると言います。一つ目のFは、Fast(素早く)、二つ目は、Fair(公平に)、そして三つ目がFun(楽しく)です。
コロナと経済活動を両立させて、感染対策を長く続けていく中では、楽しさやユーモアが必要です。「静かに食べる」ことは苦行ではなくて、笑いに変えてみんなで楽しむような発想なわけです。
■コロナの影響で「夫婦仲よくなった」19.6%
一方で、コロナによって夫婦関係にも変化がありました。11月22日は「いい夫婦の日」ですが、明治安田生命のアンケート結果が発表されました。
『コロナ禍の影響で夫婦関係に変化はありましか?』という質問に対し「仲がよくなった」「どちらかといえば仲がよくなった」という回答が合わせて19.6%でした。
逆に「仲が悪くなった」「どちらかといえば仲が悪くなった」と答えた人は合わせて6.1%で、「仲がよくなった」と答えた人が「悪くなった」人の3倍以上という結果になりました。
16日、街で取材するとこんな声が聞かれました。
「楽しくなりました、時間的には。子供が2人いるのですが、(夫が)子供と過ごす時間増えた」(30代妻)
「家にいる分会話は増えますし、家のことを一緒にやるようになりました」(50代妻)
「より会話が増えた」(50代妻)
「(夫婦関係に)特に大きな変化は私はないかな。私が気づいてないだけかもしれません」(40代夫)
「仲がよくなった」理由としては、コミュニケーションや会話の機会が増えたためという回答が最多です。一方、「仲が悪くなった」と答えた人は「配偶者の嫌な所が目に入るようになったため」という理由をあげています。
街ではこんな声も聞かれました。
「ぶつかる数は多くなりましたけど、お互い気を少しはつかうようになったかな」(60代妻)
「よかったのは最初だけ」「最近は会話も減って、外にも行けないから盛り上がる会話もネタもないので」 (40代妻)
■夫婦間に意識のギャップも
一方で、ソニー損保が2020年6月に実施した『コロナ禍以降の夫婦の距離感』についての調査によると、夫側からの回答で一番多かったのは「できる限り一緒にいたい」「一緒の方が安心する」「いろいろ共有したい」という意見でした。
これに対し、妻側の回答で一番多かったのは「一定時間は離れていたい」「一人の楽な時間がほしい」「ずっとはお互いに息が詰まる」というものでした。
夫婦間に意識のギャップがあるようです。
(2020年11月16日16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)