【解説】先週は京都で震度4の地震も 3月末から相次ぐ地震 活断層との関係は?
大型連休、中盤から後半にかけての期間は震度3以上の地震が8回発生しました。京都では震度4の地震も。京都南部では3月末から地震が増加しています。京都は活断層が多くありますが関連は?社会部災害担当キャップ・中濱弘道記者が解説します。
今月2日から8日まで国内では震度1以上の地震が36回発生しました。このうち震度3以上の地震は8回と多くありました。
▼2日午後2時52分、石川県能登地方を震源とするマグニチュード4.1、深さは12キロの地震で珠洲市で震度3を観測しました。この能登地方では、2020年10月から震度1以上の地震が続いています。これまでおきた地震の最大震度は4ですが、震源が浅い地震のため、局地的に強く揺れることがありますので、引き続き注意が必要です。
▼2日午後4時08分には日向灘を震源とする地震で宮崎県と鹿児島県で震度3を観測。マグニチュードは5.0、深さは22キロでした。
▼2日午後10時21分には、京都府亀岡市で震度4を観測する地震がありました。震源は京都府南部、マグニチュードは4.4、深さは13キロでした。
▼3日午後3時50分には、鳥取県中部を震源とする地震で鳥取市などで震度3を観測。マグニチュードは4.3、深さは13キロでした。
▼3日午後7時39分には、東京の多摩東部を震源とする地震があり、東京などで震度3の揺れとなりました。マグニチュードは4.6、深さは130キロでした。この地震は太平洋プレート内で発生した地震で、想定されている首都直下地震とはメカニズムが異なります。
▼4日午後0時53分には、宮古島近海を震源とするマグニチュード4.5の地震があり、震度3を観測しています。
▼5日午後6時42分、茨城県南部を震源とする地震があり震度4を観測しました。マグニチュード4.8、深さ52キロフィリピン海プレートと太平洋プレートの境界付近でおきた地震でした。
▼8日午前9時29分頃、茨城県北部を震源とする地震があり、水戸市や日立市などで、最大震度3を観測しています。
2日の夜、京都府亀岡市で震度4を観測する地震がありました。今年3月下旬以降、地震活動が活発になっている場所の1つです。
京都府南部を震源とする震度1以上の地震は、3月末から9日朝までに14回発生しています。
1596年の慶長伏見地震では、伏見城の天守が壊れ、石垣も崩れて大きな被害が出たという記録があります。1830年には「京都大地震」と呼ばれる、マグニチュード6.5程度の地震がありました。震源は今の京都市から亀岡市あたりの直下型地震で、地震が多くなっている亀岡市付近には「京都西山断層帯」という、活断層があります。「京都西山断層帯」は、京都府京丹波町から大阪府の島本町までの長さおよそ42キロの断層帯です。
今回の一連の地震活動がこの活断層の影響を受けているものなのかどうかは、現時点では分かりません。今後おこなわれる、政府の地震調査委員会の議論や評価などを待ちたいと思います。
地震の専門家、環境防災総合政策研究機構の草野富二雄さんは「活断層が近くにあるか否かを問わず、どこでも地震に対する備えが必要です」と述べています。
活断層が近くにある方も、そうで無い方も日頃の地震への備えをお願いします。