安倍前首相に「桜」事情聴取要請…今後は?
東京地検特捜部が、安倍前首相に事情聴取を要請したことが分かりました。「桜を見る会」前日の、夕食会の費用補てんをめぐる問題で、認識などを聞く必要があると判断したとみられます。
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去年4月、「桜を見る会」の前日に行われた“夕食会”の写真を見ると、ステージには安倍前首相とみられる姿も。この“夕食会の費用”をめぐる問題で、3日になって、東京地検特捜部が安倍前首相に事情聴取を要請したことが判明しました。
安倍前首相はこれまで──
安倍首相(去年11月当時)「夕食会含めて、旅費、宿泊費等の全ての費用は参加者の自己負担で支払われております」
安倍首相(今年2月当時)「収入も支出もないわけでございますから、当然、(収支報告書に)記載はしないということでございます」
収支が発生していないため収支報告書に記載する義務はなく、「政治資金規正法違反には全くあたらない」と説明していました。
しかし、関係者によると、安倍前首相側は、5年間で少なくとも800万円以上の補てんを認めているといいます。
特捜部は後援会の代表を務める安倍前首相の公設第一秘書を、夕食会の収支を収支報告書に記載しない政治資金規正法違反の疑いで立件する方針を固めたとみられています。
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安倍前首相の今後について、元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は──
「安倍さんからも一応事情聴取しましたよと、捜査を十分尽くしましたよという形を残すための事情聴取。問題は(公設第一)秘書の方が罰金で済むのか、禁錮刑を求めて裁判にかけられる、起訴されるかどうかは、結構大きな分かれ道だと思います」
「今後、安倍さんは刑事責任を追及されることは、ほぼほぼ100%ないと思いますが、政治責任というのは重いものがでてくると思います」