「アビガン」コロナ治療薬としての開発中止 明確な効果示されず
新型コロナウイルスの治療薬として、一時、期待された飲み薬「アビガン」は、明確な効果が示されず、コロナ治療薬としての開発が中止されました。
「アビガン」は、富士フイルム富山化学がインフルエンザの治療薬として開発済みもので、新型コロナウイルスでも重症化を抑える効果の臨床試験が行われ、2020年、国に承認が申請されました。
しかし、富士フイルム富山化学は、最終的な臨床試験に参加する患者が少なかった上、「データの解析では有意な結果が得られていない」として、アビガンの新型コロナ治療薬としての開発を中止し、国への申請を取り下げると、14日に発表しました。
アビガンをめぐっては、2020年5月、当時の安倍総理が「今月中の承認を目指す」と述べましたが、有効性を明確に示すデータがとぼしく、承認が先送りされていました。