コロナとインフル「同時流行」か…政府“新対策”案の中身 発熱→コロナ陰性で「オンライン診療」 効果と課題は?
新型コロナウイルスとインフルエンザが今季、同時に流行する可能性が高いという分析が出ています。発熱して新型コロナ陰性だった場合、オンライン診療でインフルエンザかどうかを判断する新たな対策を、政府が検討しています。その効果や課題を考えます。
■同時流行の可能性「極めて高い」
有働由美子キャスター
「専門家が、今シーズンのインフルエンザは新型コロナと同時に流行する可能性が『極めて高い』と分析しています。そのため、オンライン診療を使った新たな対策を検討しているということです」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「今政府が検討している対策は、まず発熱したら新型コロナが陽性か陰性かを検査します。陰性だった人はオンライン診療を受け、症状を聞き取った医師がインフルエンザかを総合的に判断。必要であれば、治療薬のタミフルなどを処方してもらう仕組みです」
「こうすることで、新型コロナとインフルエンザが同時に流行しても、患者が発熱外来に多く行ってしまうことを防げます。医療のひっ迫を抑えようということです」
■医師「対面よりも診断が難しい」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「個人的には、病院の長い待ち時間でストレスを感じるよりも、オンライン診療が進むのはいいなと思いました。その分、高齢者の方やリスクがある人に手厚く診察が進めばいいですね」
小栗委員
「オンライン診療をしている内藤祥医師は『流行が重なっている時期には、病院内での接触やひっ迫を防ぐ、いいやり方だと思う』と話します。一方で『オンラインではのどを見られず、対面よりも診断が難しい。精度が落ちる可能性もある』と課題も指摘しています」
■同時流行が予想される背景は?
有働キャスター
「そもそも、今シーズンは新型コロナとインフルが同時に流行しそうだという理由は何でしょうか?」
小栗委員
「新型コロナ感染症対策アドバイザリーボードの資料によると、主な理由は3つあります。1つは、水際対策の緩和で、海外からの旅行者が増えると見込まれていることです」
「次に、この2年間インフルエンザが流行しなかったため、抗体を持っている人が少ないこと。さらに、感染への意識が変わって、去年や一昨年よりも忘年会や新年会シーズンにかけて人の交流が増えると見込まれていることなどが挙げられています」
有働キャスター
「今回政府が検討しているのは、『発熱したらオンライン診療』ということですが、重症化リスクの高い高齢者や持病がある方、妊婦の方などは対面での診療を勧めています」
(10月6日『news zero』より)