小池知事がTOKYOの魅力を世界の投資家に発信
東京都の小池百合子知事は3月23日、都内で行われた米国のミルケン・インスティチュート主催のジャパン・シンポジウムで講演を行い、集まった世界の投資家を前に、国際金融都市としての東京の魅力を英語で訴えました。
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小池知事が登壇したのは、米国カリフォルニア州に本部を置くミルケン・インスティチュートによるシンポジウムです。
日本では4年ぶりとなる開催で、新型コロナウイルス終息後の経済を見据えて"新たな時代、新しい機会"とのテーマ設定のもと、アジア、そして欧米の投資家・経営者・政府関係者などが集まりました。
そこで小池知事は"東京の未来"について講演し、世界経済第3位である日本の首都・東京には、成熟したインフラ、法の支配、安定した社会秩序、があると説明。
さらに「国際金融都市としての存在感を取り戻すために果敢な挑戦をしている」としてグリーン、デジタル、プレイヤー、の3本柱からなる"国際金融都市ビジョン2.0"を発信しました。
国際金融都市としての構想は
①環境に配慮した事業への資金調達、グリーンファイナンスの促進
②金融のデジタル化の促進
③投資環境の整備の拡大
具体的には、気候変動に対処するためのグリーンボンド発行や投資ファンド、フィンテック企業への支援、スタートアップなど起業やビジネス展開支援を大規模に行うなどと説明しました。
そして、最先端の技術を用いて「持続可能な新しい価値」を生み出す、東京都のプロジェクト「Sustainable High City Tech Tokyo」の頭文字をとった"SusHi-Tech Tokyo"=スシテック東京を発信。
"寿司(Sushi)"と"持続可能(Sustainable)"そして"ハイテク(Hi-Tech)"をかけあわせた言葉で、東京から「新たな価値を創造する」とアピールしました。
そのほか、知事は、東京には歴史、自然、食、技術、サブカルチャーがあり、太平洋の島々の自然環境や世界に誇るグルメ料理、芸術性の高いプロジェクションマッピングなども注目して欲しいと、東京への投資や訪問を呼びかけました。
ジャパン・シンポジウムでは、小池知事のほか、米国のラーム・エマニュエル駐日大使や、日本や世界の各企業トップらが登壇。
日本や世界の投資展望などのほか、インフラ整備からヘルスケアシステムまで幅広い社会課題について議論しました。
日本で開催した理由について、ミルケン・インスティチュートでグローバル市場担当本部長を務めるローラ・ディール・レイシー氏は「日本は多くの分野でリーダーだからこそ、日本で集まり意見交換をすることで、日本が果たす役割についても対話を促進したかった」と話しています。