“客席なし飲食店”デリバリー特化で新形態
27日、都内のビル。廊下を進み、中に入るとそこには…
畑下由佳アナウンサー
「こんにちは。え!入っていきなり厨房…? ここってレストランですか?」
カプリチョーザ事業部 調理スーパーバイザー
「ここはいわゆる“ゴーストレストラン”といいまして、デリバリーを専門に扱っている、厨房設備だけの場所です」
ここは客席のない飲食店、“ゴーストレストラン”。この店ではデリバリー専門で対応するための、いくつもの端末が置かれています。
畑下アナウンサー
「音が鳴っていますけれども、これは…?」
スーパーバイザー
「こちら、ウーバーイーツでオーダーが入ったので」
取材中も注文が入りました。
イタリアンチェーン「カプリチョーザ」では、コロナの影響で売り上げが激減。そこで“ゴーストレストラン”を始めると、変化が表れました。
調理スーパーバイザー
「先月くらいから売り上げが伸びてきています。(時短営業要請で)午後8時前後のオーダーが急に増えたりもあるので。ここは、元々は講習会を行ったりする場所だったんですけど、こういう状況ですので、(人を)呼んで集まって何かすることができません。ここ(の場所)が死んでしまう状態なので、だったら売り上げが少しでも取れるようにと、こういう形で運営しています」
■“シェア型” 問い合わせ70件
一方、都内の別の場所では27日、工事が行われていました。
ゴーストレストラン施設運営会社の代表取締役が案内してくれました。
「スープカレー屋さん、ハンバーガー屋さん、タイ料理屋さん…。全部で6つの飲食店の厨房が入る形になります」
2月にオープン予定のシェア型ゴーストレストラン。募集への問い合わせは、すでに70件ほど来ているといいます。
代表取締役
「(中には)コロナ禍で実店舗を閉店して再スタートという形もあります。(飲食店の)皆さん、楽しみにしていただいております」
この場所に出店を決めた、創業80年の和食料理店「活魚料理 魚竹」を訪ねました。
料理店代表
「ラムチョップ・オン・ザ・ジンギスカンです。(メニューは)30品くらいは考えています」
お店の営業とは別に、ゴーストレストランへの出店をすることにしたといいます。
料理店代表
「店舗で待つだけの営業をしても、非常に難しいところがありまして。新しいことにチャレンジして、従業員のモチベーションにとっても非常に大きなものがあるんじゃないかと考えました」
■「デリバリー」熊本市が独自支援
広がるデリバリー需要に、こんな支援も生まれました。
27日の熊本市内。市民からは「とてもありがたいですよね」「無料ってことですか?」と歓迎する声が聞かれました。
熊本市は、デリバリーの配達料を全額負担すると発表しました。飲食店独自の出前は対象外で、期間は2月上旬から3月末までの予定です。
市内の飲食店
「(デリバリーの)件数が多くなっていますので、本当に助かる取り組みだと思います」
(1月27日『news zero』より)